バラの冬支度「冬囲い」|寒肥とマルチング(マルティング)

バラの冬支度は、まず枝を樹高の半分くらいまで切りつめて、葉っぱをすべて取り去ることからスタートさせます。

前年の病害虫を持ち越さないためにも、葉っぱ取りは必須作業。

切り詰めることで冬、バラは休眠してくれます。

次に寒肥を施肥して、春に向けてマルティングを厚くしておくことで、冬囲いが完了します。

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寒肥はゆっくり効いてくるものを

真冬に施肥することを「寒肥」といいますが、肥料をあげることに変わりはありません。

ただし、休眠準備を終えたバラに施肥するので、即効性のある肥料ではなく、遅効性のある肥料を選びます。

土の中でじっくり分解されて、ゆくゆくは効いてくるような、有機質の肥料を施肥します。

即効性の肥料を施肥しても、休眠しているバラは水も吸わないので、すぐには吸収できません。

施肥した直後は効かなくても、じわじわ分解されて効いてくる肥料が望ましくなります。

庭植えのバラには、穴をほって、有機堆肥を埋め込みます。

鉢植えのバラは、植木鉢の隅の土を軽く剥がして、その中に有機肥料を埋め込みます。

有機堆肥は、匂いが強いものが多いのですが、冬だし土をかぶせるので、ココだけはぜひ有機堆肥を使ってほしいところです。

残ったらそれも困るので、なるべく残さずにすむ量を購入しておくことがおすすめです。

有機肥料は、有機堆肥よりも、ギュッと濃縮されているので、大量には施肥する必要はありませんが、有機堆肥同様、すぐには効いてこない物を選びます。

庭植えのバラの寒肥

庭植えのバラの場合、株から同心円状に50cmほど離れた位置・数箇所を、移植ゴテやスコップで掘り起こし、その中に有機堆肥を詰め込み、土を上からかぶせておきます。

上の画像は、藁もマルティング材もこのくらい載せますとわかりやすいようにした上で、「この辺穴を掘って堆肥埋めます」の一例にしました。

こういった穴を、大株には一株に大体5個位は掘って、堆肥を埋め込みます。

50cmというのは、あくまで目安で、剪定済みの枝先くらいの位置がぴったりです。

深さはどのくらい掘るのかというと、人それぞれですが、私は深さも大きさも、15cmくらい掘っています。

有機堆肥を入れた後、土をしっかりかぶせておけば、匂いは漏れてきません。

ゆっくり微生物が分解してくれます。

一本の株に数箇所掘り起こして埋め込みます。

私のおすすめ堆肥は、コスパ最高「鶏糞」、値段だけのことはある「馬糞」。

お好みの有機堆肥を使ってみてください。

鉢植えのバラの寒肥

有機堆肥は匂いが強いものが多いので、使うのであれば、土をしっかり掘り起こしたいところですが、鉢植えの場合、そんなにスペースはありません。

有機堆肥が分解される時、根が近くにあると、傷んでしまうことがあるので、スペースが十分にない鉢植えでは、有機肥料の方を使うようにしましょう。

有機肥料のほうが、有機堆肥よりも成分をぎゅっと閉じ込めてあるので、大量に使う必要もないので、ちょっと掘ってちょっと埋めるだけでも十分です。

バラ用に配合されたものなら何でもいいのですが、ゆっくり分解されて春に効いてくるように、できるだけ有機肥料を使いましょう。

有機肥料が手に入らないのであれば、緩効性化成肥料を用いましょう。

全然施肥しないより、したほうがはるかにバラのためになります。

マルチング(マルティング)材は根の保護のために

根を保護するために、バークチップの小さなものや、ココピート、バーク堆肥など、なんでもいいのでふわふわしたものを株の周りの土の上に2~3cmほどの厚さで敷き詰めておきましょう。

私のオススメはサンデーマルチですが、手に入るものならなんでも構いません。

このマルチング(マルティング)材は、特に何かをしたわけでもなくても、徐々に減っていきます。

梅雨が開ける頃にも、かなり減っているので、夏の暑さから根を保護するためにも、もう一度2~3cmの厚さになるように敷き直します。

秋も深まってくると、梅雨の前に敷き直していても、またマルチング(マルティング)材が減っているので、今度は冬の寒さから根を保護するためにもう一度2~3cmの厚さになるように敷き直します。

庭植えは寒冷地では敷き藁なども

暖地では、バラの冬支度としては、マルチング(マルティング)材を敷くだけで十分ですが、寒冷地では、更にその上に敷き藁を簡単でいいので敷いておくと、更に根が保護されて、翌春のバラの状態が良くなります。

藁が手に入らない場合、ムシロや麻袋(コーヒー豆やさんで安く譲ってもらえることも)などもおすすめです。

プライスレスな敷き藁の代わりとして、落ち葉を厚くまいておくのもあり。

ただし、風の強いところではいつの間にかなくなっているので、設置場所を選びましょう。

鉢植えはプチプチをまいておいて

気温が下がりやすい地域では、鉢植えは、鉢の周りに梱包材のプチプチをまいておくのがおすすめです。

↑の画像は2017年年末のもの。面倒くさがりだし、プチプチの在庫が大してなかったので、まとめてくるんでいます。

長野市街地程度の寒冷地ではこれで十分なくらいです。

上に雪が積もったらどうしよう!?と思われるかもしれませんが、雪の下では湿度もバッチリだし、0℃に保たれているので、休眠状態の根にもベストな状態が保てます。

雪がふらない地域の方が、湿度の保持が難しいほど。

寒いからと言って、室内に鉢を移さないようにしましょう。

バラは冬はしっかり寒さにあたって、しっかり休眠したほうが、力が蓄えられて、春には元気に花を咲かせてくれます。

温かい室内ではちゃんと休めず、起きてしまいがちなので、冬は屋外で寒さに当てましょう。

冬囲いができたら水やりはしなくてもいい?

冬囲いが完了すると、バラは休眠状態に入るため、水をほとんど吸わなくなりますが、

バラは土がカラカラに乾いているのは好みません。

かと言って、水浸しの状態で夜寒くなると、根まで凍ってしまうので、避けたいところです。

1週間に1度位で構わないので、マルチング(マルティング)を少し外して、その下の土が乾いているかどうか確認して、カラカラに乾いていたら水をやるようにします。

温かい日の遅めの午前中にたっぷり水やりし、鉢植えは鉢皿に水をためておかないようにします。

上に雪が積もっている間は、放置していても構いません。

土の乾き具合をチェックするのは、上に雪がない場合です。

敷わらを再利用?

マルチング(マルティング)材に使った敷き藁を、細かくカットして腐葉土にしようかと考えたことがあります。

実家には、藁を裁断するための、でっかい刃のついた道具がありましたが、私は持っていません。

剪定ばさみのでっかいので裁断しようとしましたが、ちょっとずつしか切れませんでした。

わらがこんなにも切りにくいとは。

そういえば、あの切断機以外では、じじばばも切ろうとはしなかった。

庭中に敷いた藁をハサミで切っていたら、1週間かかっても終わりそうにないので、諦めて燃えるゴミに出すことにしました。

藁は敷わら以外にも使える

敷き藁の再利用は諦めましたが、藁が少しあると、本当に便利だと思います。

昨年の年末、バタバタしていて、しめ飾りを買い忘れました。

大したしめ飾りは使いません。私は100均で十分。

でも、出遅れるとろくなのが残ってない。

藁で、自分で作るか。

これから敷わらしようともらってきた藁の一部を、別口に使うことにしました。

子供がいつもやるように、YOUTUBEで作り方を確認。

田舎者でも、親や祖父母が作っているのを見たことがあっても、自作したことはありません。

見る人が見れば、ボロンボロンの仕上がり。

でも、これでOK!なんだか素敵。

画像?死んでもアップしません。(もちろん上の画像は私の作ったものではありません)

藁を持ち帰って怒られた

実家に2日ほど帰っていたときのこと。

母が、「田んぼで乾かしている藁をそろそろ持ち帰りたい」と言うので、もう日が暮れかけていたのですが、

「今日なら、一人でやらなくても手伝ってあげられるよ」といったところ、

「行っちゃうか!」

汚れてもいい服を借りて、長靴も借りて、母の軽四で100mも離れていない田んぼのそばまで行きました。

車で田んぼについたら、小雨がふりだし、今しかできないから雨天決行とばかりに運び込み、車も我々も泥だらけに。

藁を荷台にいっぱい積んで持ち帰り、実家の駐車場の隅に積み上げました。

それなりに楽しかったのですが、帰宅して10分ほどしたところ、電話がなりました。

近所のおばちゃんからの電話でした。

母曰く、「めったに帰ってこない娘に藁を運ぶの手伝わせるなんて、かわいそう!ゆっくりさせてあげればいいのに!」とお叱りを受けたそうです。

50過ぎた娘なんで、別に使ってもらって構わないし、こんな時ぐらいしか役に立たない。

それに、労働??ってくらいの軽作業です。

喜寿のおばあさん一人でやらせるほうが可愛そうなんで、気にしないでほしいですね。

マルチング(マルティング)材に使った枯れ葉の10年後

かつて、藁が手に入らなくて、次男に小学校で集めた落ち葉を持ち帰ってもらいました。

大きなゴミ袋に2つ、持ち帰ってくれたので、風で飛んでいきそうにないところにばんばん敷き詰めて回りました。

春になって、残っている落ち葉を集め、これを腐葉土にしようと思い、黒いビニール袋に入れ、時々水をかけるなどしましたが、3年経っても腐葉土になりませんでした。

そのまま忘れて10年後。

ええかげん諦めて処分しようと袋を持ち上げたところ、底が抜けて、中からサラサラで小さな欠片ばかりになった美しい腐葉土が出てきました。

ウエットでもなく、腐葉土独特の森の香り?ももはやしません。

これぞ正真正銘の完熟腐葉土でしょう。

めっちゃいい腐葉土が手に入りましたが・・・10年。

もう一度トライしようと思う気力は、全くありません。

買うほうが早い。

ホームセンターでは、やっすい未熟なのしか手に入らないので、追加発酵・・・2年位でいいかしら。

気が長い話です。

掃き集めない庭の落ち葉

庭の落ち葉、コンクリートの上などに落ちたものは掃き集めるのですが、庭土や木々の下に落ちたものは、量も大したことがないので、いつもそのまんまにしています。

春になると、敷わらを取り除き、その下にクリーピングタイムやローマンカモミールが元気に生き残っているのを見てほっこりしますが・・・落ち葉??見かけません。

雪が降る前はあったのに、雪が溶けた後は、消えています。

雪の下に埋まっているうちに、土と同化したのでは??と思います。

雪が積もらないところではそうは行かないのかもしれませんが、ビニール袋の中より発酵が早いかも。

我が家の落ち葉を作る木といえば、シマトネリコ・ナツハゼ・杏・すもも・クレマチスなど。

土をいい状態に保ってくれるから、庭に落ちている落ち葉は、わざわざ集めなくてもいいのではないかと思います。

幾分、隣近所に落ちているだろう分だけが気にかかります。