【実践】ハイビスカスの育て方【冬越しのし方】温かい場所に移動させる前に

南国ムード満点のハイビスカスなので、秋めいてくると、なんだかイメージと違うように感じてしまいますね。

ハイビスカスは、気温が5℃を下回ると枯れてしまいます。

最低気温が10℃を下回る前に、室内に取り込んで管理すると、枯れずに冬越しができます。

屋外で育てていた鉢を家に入れるの、嫌!という方も多いのですが、もちろん、そのまま入れたりしたらダメです。

ハイビスカスの冬越しのし方を「ハワイアン種」と「在来種」に分けてご紹介しましょう。

どのくらい育てた株なのか画像からはわかりにくいのですが、どちらも3年以上たっています。

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基本は花が咲かなくなってきたらお部屋へ

いつから室内栽培に切り替えたらいいのか、というと、基本的には花が咲かなくなってきたら取り入れます。

ハイビスカスもいろんな品種があって、背が低めでぎっちり太めの茎になり、花がちょっと豪華な「ハワイアン種」は園芸品種なので、比較的寒さに弱い。

茎が細くてひょろひょろっと背が高くなりがちな「コーラル種」や「在来種」は、比較的寒さに強い。

もちろん、あくまでハイビスカスとしては、です。

ハワイアン種が一番品種も多いのですが、弱いので、できれば早めに室内に移し、その後ゆっくりコーラル種や在来種はギリギリまで花を楽しんでから室内に移しましょう。

めんどくさいからいっぺんにやりたい!という時は、一番弱いハワイアン種に合わせます。

ハイビスカスの冬越し【ハワイアン種編】

冬でも気温が5℃を下回らない地域では、ハイビスカスは屋外で越冬できますが、5℃を下回ることのある地域では、室内に取り込んで越冬させます。

剪定しないで冬越しできないわけではありませんが、寒さに耐えるには大きな体は負担になります。

また、室内に取り込む時、大きく育った鉢はとても邪魔です。

剪定しないままで、今年は耐えられたとしても、次の冬は更に巨大化するので、ハイビスカス以外一切室内で育てない!という方以外は、剪定して樹形をコンパクトに保ちながら育てるのがおすすめです。

枝を半分くらいに切りつめていく

上から見ても、突出して大きくなりすぎた枝がそうあるわけではないので、大体の枝が1/2くらいになるように切りつめていきます。

判断に迷ったら、若干長めに残し、後で全体を見て調整します。

切りすぎてもくっつけることができないので、甘めに切り、追加で切るか切らないか決めます。

この剪定枝は挿し木にも使えますが、冬は挿し木の適期ではないし、増やしてなんになる??と思うので、私はやりませんが、増やしたい方はチャレンジしてみてください。

ちょうど樹高が1/2くらいかなと思うところで切り落としますが、そのすぐ上に切り口が見えます。

去年の剪定の跡です。

剪定位置より上側も伸びていきますが、下側だって全体的に大きくなります。

伸びる割合が同じなので、だいたい毎年おんなじあたりを切っているのだと思います。

こっちの枝は、去年の切り口より下側が枝分かれしていてボリュームが出ています。

若干細めに育っている枝は、去年の切り口よりも長めに残します。

しっかりとした枝なのに去年の切り口より上にしたのは、なんとなくです。悩んだので、長めに残しました。

この枝は細い枝分かれ部分です。

周りの長さに合わせて適当な位置で切り落とします。

全体を見て、傷んだ部分の葉も取り除いておきます。

ざっと見て、こんなもんでいいかな、と思ったので、今回は微調整はしませんでした。

土の上の枯れ草なども取り除いたら、剪定は終わりです。

でも、作業はここまでではありません。

鉢を外して根をチェック

ハイビスカスの植え替え&鉢増しは、春に十分に暖かくなってから行います。

ここでは植え替えるのではなく、根がいたんでいないか、虫だらけじゃないか、卵が入っていないか、チェックしています。

鉢の周りを軽く押すようにほぐすようにしてから思い切って株をぐいっと持ち上げると鉢が外れます。

ハイビスカスは根がしっかりしているので、逆さまに向けなくても取れます。

しっかりした、いい根がついています。

虫も卵もなし。

来年5~6月に一回り大きな鉢に植え替えましょう。

鉢を洗って株を戻す

鉢は、フチ裏も底も含めて、内外をしっかり水洗いしましょう。

おすすめは、ゴッシュキューブでゴシゴシ洗い。

きれいになった鉢にごっそりそのまま戻します。

鉢底石も入っていますが、根が絡んでびくともしません。

冬なので、根はいじりません。

いじるのは、虫がいたときだけ。

そのまま鉢に戻します。

葉っぱの裏表を洗って消毒もする

残っている葉っぱに虫が潜んでいることがあるので、できるだけ虫を持ち込まないためにも、葉の両面をスプレーで水洗いします。

その後でベニカXスプレーをシュッシュ。

これはファインの方ですが、どっちでもいっしょ。

今年はベランダに設置した、ビニール製の簡易温室で冬越しの予定です。

他の仲間と一緒に仲良く越冬してもらいます。

ベランダの簡易温室なら、虫チェックはなしでもいいんですが、オンシツコナジラミやアブラムシが大発生!は嫌なので、温室でも行っておきました。

もちろん、室内の明るい窓辺で越冬もOKです。

これまで3年・・・いや、もっとかな?長野で越冬させていたので、室内の明るい窓辺で越冬していました。

ハイビスカスの冬越し【在来種編】

同じハイビスカスでも、在来種やコーラル系はハワイアン系に比べると、細い茎が長く伸びる傾向がありますが、寒さに耐える力も強く、晩秋になっても花を咲かせ続けます。

最低気温が5℃を下回ることのある地域でも、雪がふらなければ屋外で越冬できるのではないかと思います。

画像からはわかりにくいのですが、一番長い枝は1mはありました。

巨大化しやすい品種なので、剪定しないで冬越しして巨大化の一途をたどってもらうよりは、コンパクトに剪定し直して、おとなしく越冬してもらったほうが管理が容易になります。

キツめの強剪定をしても、元来丈夫な品種なので、来年元気に芽吹いてくれますし、切りつめた分、脇芽も増え、株自体も少しぎっしりしてくるので、見た目にも良くなります。

枝を樹高が1/3位になるまで切り詰める

花が咲かなくなったら剪定頃なのですが、12月になろうというのに、5つ以上蕾がついていて咲きそうですが、もう待てない!ということで、剪定をすることにしました。

切ってしまったものを戻すことはできないので、順次少し甘めに剪定してから、更に状態を見て切りつめていきます。

まずは、一番長い枝を1/2くらいにバッツリ切り落としました。

後で様子を見て、もう少し切りつめます。

下の方の伸びすぎた枝は適当に、枝に3節以上葉が残るように剪定します。

長めの枝は、1/2の長さを目安に、葉っぱや枝分かれが多く残るように剪定します。

枝分かれ部分の、長い方の枝が中途半端に長すぎるので、短いほうが優先的に伸びていくように、長い方を切りました。

長いなあと思う枝を、順次1/2になるように一度切ります。

枝分かれを多く残すように、去年の切り口と思われる部分より下を切ることもあります。

今年一年で全体的に伸びているので、去年より下で切ったからと言って、枝が去年より短くなるわけではありません。

長過ぎるものは切り詰める、芽を残して切り詰めるが原則で、なれてきたらパッツンパッツン切っていけるようになります。

一度切ったところでも、微調整で更に小さくすることも。

いる枝、いらない枝は、最終的には好みの問題かもしれませんね。

いい枝分かれで残したのですが、周りと比べて長過ぎるときは、更にその下の芽が出ているところを残して切り落とします。

枝分かれ部分は、今はボリューミーでなくてもいいので、片方おとすことも。

長いものは優先的に切ってコンパクトになるようにします。

一番長い枝を更に切りつめ

やっぱりきにいらなくて、更に切りつめました。

全体にスッキリ死しました。

鉢を外して根をチェック

ハワイアン系より根がびっしりです。

虫も虫の卵もありませんでした。

この後、ハワイアン系と同様、鉢を洗ったり、葉を洗ってから消毒して、病害虫対策を行った後、元の鉢に戻して温室に移動させました。

春暖かくなるまで室内で管理する

ハイビスカスは、遅霜の心配がなくなる八重桜が咲く頃まで、室内の温かい場所で管理します。

「今日は暖かいから、日光浴させよう!」と冬に時々外に出している方もいらっしゃいますが、冬の間室内にいたからと言って、多肉植物のように徒長するわけではありません。

その労力に見合う効果があるのか??疑問です。

表面の土が乾いてきたら水やりしますが、すぐには乾いてこないので、土を触って乾いているのを確認してから、温かい日の遅めの午前中にたっぷり水やりし、鉢皿に水を貯めないようにします。

蕾がついちゃったらどうしたらいいの?

剪定して室内に取り込んだのにもかかわらず、ハイビスカスに蕾がついてしまうことがあります。

室温が高く、日当たりが十分にあると、花を咲かせることがあります。

その場合は、水切れしやすいので、蕾がないものよりも、土が乾いていないか、よく注意するようにします。

蕾が付きそうな時は、肥料も与えますが、付きそうもない時はあげないほうが根にも負担になりません。

葉っぱがどんどん落ちてくる!

室温が5~10℃くらいの低めの環境が続いていると、葉っぱが落ちてくることがあります。

最悪全部落ちてしまいますが、即枯れたと決めつけるのは時期尚早です。

春になって暖かくなってくると、小さな葉っぱが芽を出してきます。

葉っぱがなくなっていても、土がカラカラに乾いてしまうことがないように、表面の土が乾いたら水やりするようにしてください。

5月になっても芽が出てこないのであれば、残念ですが、枯れています。

急な寒さがきてしまったら?!

もう大丈夫と思って外に出したら、寒波がやってきた!というときがあります。

冬越ししたハイビスカスを外に出したばかりのとき、寒さが来ないか、天気予報をこまめにチェックしておきましょう。

こんな季節にはナメクジもカナブンの幼虫もまだいないので、鉢を室内に取り込んでも、虫に悩まされる心配はないので、寒い日の予報が出たら、そのまま、即室内に戻して、寒波が去ってからまた屋外に戻しましょう。