圧巻の白薔薇「アイスバーグ」の魅力

バラ愛好家が必ず1株は育てているといわれるフロリバンダローズ「アイスバーグ」は、殿堂入りも納得の名花中の名花です。

庭植えにする白いバラでおすすめは?と聞かれると、真っ先に浮かぶ「アイスバーグ」の魅力をご紹介しましょう。

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フロリバンダローズって何?

枝の先端がブーケのように房状に分かれ、一枝の先端に数多くの花をつけるタイプのバラを「フロリバンダローズ」と言い、「FL」と表記されていることもあります。

枝の先端に1~2輪花をつけるものや、一輪だけのものもありますが、フロリバンダローズは「花束」のように蕾をたくさんつけることから名づけられました。

フロリバンダローズは大抵中心の蕾から花開いていき、だんだんと外側の蕾がが開いていきます。

花が終わったら、傷んだ花を順に、先端で枝分かれしているところの付け根から切り落としていき、その房全部の花が終わったら、先端に近い5枚葉ないし7枚葉のところで切り落とします。

花殻摘みが面倒になるほど咲く

アイスバーグは、四季咲きなので、夏暑くなって施肥をやめるまで、花殻摘みが面倒になるほど花をつけます。

アイスバーグの花は「中輪の半八重咲」に分類されますが、手のひらに乗るような大きさの真っ白な花びらの中央に黄色い花芯が開いているのが上から見える形で花が咲きます。

コロンとした丸い花ではなく、厚みの少ない花ですが、木全体が真っ白になるかと思うほど花が咲き、香りはそれほど強くはありませんが、とにかく花数が多いので近くを通ると甘いさわやかなバラの香りが漂います。

花びらが散るまで花を置くと、次の花が上がりにくくなるので、花芯が茶色くなってきたら花殻摘みするようにします。

蕾が少なくなってきた時は肥料切れのサインなので、すぐに株もとにバラ用の肥料をひとつかみ施肥すると、すぐに蕾が上がってきます。

変種のツルアイスバーグもあるけれど

アイスバーグは樹高が1・3m、幅も1・3mくらいのこんもりした樹形に育つシュラブローズですが、変種のクライミングローズに分類される「ツルアイスバーグ」もあります。

「じゃあ壁面を覆うにはツルアイスバーグを選んだ方がいいの?」と思われがちですが、ツルアイスバーグは普通のアイスバーグより花期が短い一季咲きなので、おすすめではありません。

また、シュラブローズと言いますが、アイスバーグはとげのとても少ない太いシュート(新枝)をどんどん伸ばす育ち方をするので、それほど背が高くないまでも、ほぼクライミングローズではないか??と言いたいような育ち方をします。

ぼわんぼわんと広がる花枝なので、支えがないと本当に巨大な花の茂みになります。

わざわざ花期の短いツルアイスバーグを選ばずとも、アイスバーグは育ち方はたいしてつるバラと変わらないので、、選ぶならアイスバーグがおすすめです。

「強健種」は伊達じゃない

アイスバーグは強健種ですが、強健種というのは伊達ではないとしみじみ思います。

小さな新苗を購入したとしても、地植えにすると、あっという間に巨大化します。

2017年の国際バラと緑のガーデニングショウで、鉢植えにしているものや、スタンダード仕立てのアイスバーグがたくさん展示されていましたが、鉢植えで育てるとアイスバーグの良さが半減しているのではないか?という気がしました。

奔放にわさわさ茂るアイスバーグは、誰もが息をのむ美しさがあります。

我が家のアイスバーグとその後

アイスバーグがぐんぐん大きく育ち、道行く人に「きれいですね~」と褒められ続けたある日、あれよあれよといううちにアイスバーグが枯れこんでいき、夫に「生きているところまで切り込んだ方がいいんではないか」と言われて、どんどん刈込み、さらに枯れが進んで、とうとうアイスバーグは枯れ果ててしまいました。

枯れ始めてから枯れてしまうまで、1週間くらいでしょうか。

なすすべもなく、見送りました。

原因は、今ならすぐテッポウムシとわかりますが、その当時はどうしていいのかわからず、アイスバーグは最後のなすすべもなく見送った大苗になりました。

そのあとに植えた「グラミスキャッスル」

カップ咲きのバラにあこがれて、アイスバーグの跡地にグラミスキャッスルを植えて5年。

全く大きくならない、細っ細のまま。

とげだらけで、扱いにくく、自分の首が細いのに花がでかいので重さでたれ、自分のトゲで花も葉っぱも傷んで、世話している私も傷みます。

我が家には「魔性のバラ・青龍」があり、青龍は太くならず、育ちにくく、病害虫に弱いバラNO.1という定評があり、バラだけの色素と品種改良で生まれたブルーローズですが、これよりもグラミスキャッスルは育ちが悪いのではないかと思います。

きれいに花が咲いたらきれいですが、ちょっとでも雨が当たるともうアウト。

花痛みした花は青龍以上に美しくない。

カムバック! アイスバーグ!!

地植えのバラを抜いて鉢上げするのは、通常大寒の頃がベストです。

大寒が待ちきれませんが、グラミスキャッスルを鉢上げして、その跡地に2代目アイスバーグを植えなおそうと決意しました。

最近、バラを鉢で育てる人が増えていることもあって、鉢で育てるあまり大きくならないバラの品種がどんどんふえています。

青龍を庭植えすると3m級に育ったこともあり(←これもテッポウムシにやられた)、鉢で管理していたときよりもずっと楽に大きくできたことから、グラミスキャッスルも同じように育つだろうと思った私がばかでした。

大きめの普通の鉢でバラを育てたい

グラミスキャッスルを鉢上げするのと一緒に、豪華そうな花のバラをもう一つ、鉢で育ててみようと思います。

大きな鉢にしたくないときはスリット鉢が一番だと思っていますが、あえてそれほど大きくない、ミニバラ用よりは大きい普通の鉢で育てて見ようと思ってます。

「豪華な花=花の方の品種改良に力を入れている=生育の方は難しい」という法則から、「より生育は簡単に・あまり巨大化しないように」と品種改良が進んでいるので、これに乗っかってみようかなと。

普通に育てても面白くもなんともないので、あえていろいろチャレンジしようと思っています。

2019年1月2日 1年育てたアイスバーグを鉢上げする

2017年年末にアイスバーグを庭植えにしましたが、2019年1月2日に、10号くらいの鉢に鉢上げして浜松に運びました。

急に暖地浜松に移動したからか、一緒に持ってきたバラの鉢植えとともに、浜松に先に移してあったバラに先駆けて咲き始めました。

寒冷地から暖地に引っ越ししたために「春だわ、春!咲かないと!」と思ったに違いありません。

一番花は2019年4月20日に咲き、しかも一輪ではありませんでした。