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バラの花は、咲き方や花びらの形状で「ディープカップ咲き」「ポンポン咲き」「剣弁高芯咲き」など、特徴を捉えて一言で説明がなされます。
では、バラの花を見たときに、「あ~これは半剣弁咲きね♪」というふうに、わかるものでしょうか。
結婚記念日に貰ったバラの花束。
複数の品種が入り交じった斬新なバラの花束でした。
これの品種を販売元に問い合わせたので、品種名がわかりました。
バラの画像から見た印象と、実際にどんなふうに品種説明されているのか、比較してみましょう。
結婚記念日のバラは山形県からやってきた
今回の結婚記念日のバラの花束は、山形県にある熊谷園芸さんから届けられました。
「2種類で作るって書いてあるよ」と夫はのほほんといいます。
彼には2種類に見えたらしい。
「もっと入ってる!」と主張して、品種をより分けたところ・・・6種類。
こうしてまじまじ見ていると、7種類かも?と思う枝もあったり。
よくよく見つめて、こんなにあるのに、「あ~~これは○○ね」と言い切れる品種が見当たりません。
「品種がわかんないんだよね~~」
という私に、夫が何やら考え込んでいました。
販売元に品種を問い合わせる
夫がメールを見ながらブツブツ言っています。
見せられたメールの内容をかいつまんで言うと、
「毎日山ほど花束作っているから、何で作ったか控えてない。
写真でもあれば何かわかるから、教えてあげるよ」
どうやら販売元である、山形県の熊谷園芸さんに、花束のバラの品種を問い合わせたようです。
挿し木する前に写真をひとつずつ取っていたので、それをスマホのメールで送ったところ、
「画像の容量が大きすぎて読み込めない」
とのこと。更にPDFファイルにして画像を送ったところ、返答が来ました。
わかったバラの品種はやっぱり初見
これでわかるんだろうか?と訝りつつも、さすが園芸店、写真だけでわかるんだね~と思ったのですが・・・いくらなんでも、自分ちで作ってるバラの品種なら、見りゃわかりますよね。
届いた返答は、
1.イブピアッチェ
2.フェリシタル
3.タージマハル
4.ピンクレディブル
5.メサイヤ
6.キャンディアヴァランチェ
もう植えるところがなくなって、新しい品種を開拓しようという気がなくなって久しいので、新品種に詳しくないけれど、こうも知らないものばかりとは。
見て受け取ったイメージと品種紹介を比べてみる
ここで、品名から、サクサクっと品種ごとの特徴を調べて紹介して、花束のバラの花を見て以前書いた簡単な感想と比較しよう♪と思ったのですが・・・・これが難航!!
結構大変でした。
名前も省略されていたり。
いけませんね、プンスカ。
イヴ・ピアジェ
私の持った印象は、
「ディープカップ咲き 」「一つの花が大きくて、首が折れそうです。」
熊谷園芸さんの回答は「イブピアッチェ」ですが、これは京成バラ園さんが紹介するときに「イブピアッチェ」と表記したのが広まったとか言われています。
イヴ・ピアジェは1984年フランス・メイアン社作出のバラで、スイスを代表する高級時計&ジュエリーブランド「ピアジェ」の会長イヴ・ピアジェ氏に贈られたばら。
「花びらに不規則な切れ込みが入るシャクヤク咲きの大輪バラ」
ダマスク・モダンの強香のバラで、ハイブリットティーのようです。
樹形はやや横張りのブッシュ型。
箱を開けたときに辺り一面に漂ったバラの香りの正体はこれのようです。
シャクヤク咲きとディープカップ。
もともと違いがわかりにくい。。。。
フェリシタル
私の印象は、「花びらの数が多い剣弁高芯咲き」。
フェリシタルは2016年京成バラ園作出の剣弁高芯咲きのやや濃いピンクのバラ。
京成バラ園のHPで検索しても、ヒットしなかったです。
切り花用の品種としてつくられたようです。
花形は印象通りでしたね。
タージマハル!
私の印象は、「外側の花びら数枚だけ色が濃いキュートで小ぶりなもの」「剣弁高芯咲きでしょうか。」
「タージマハル!」は、この「!」までが名前です。
省略しちゃいかんがね。
オランダ・スクルールス社2007年作出のメルヘンローズ。
スクルールス社作出のバラは名前に「!」がついているのが特徴。
「剣弁高芯咲きで、微香性のティーの香り、外側の濃いピンクから薄いピンクへと中心に向けてグラデーションしている、花持ちの良いバラ」だそうです。
確かに花持ちがよく、最後まで殆ど開かないバラでした。
剣弁高芯咲きは、見た目がわかりやすいですね。
ちなみに、「タージマハール」は別の赤いバラになります。
インドの王妃のイメージらしいんですが、タージマハルはインドの王妃の名前じゃなくて、インドの王妃のお墓の名前だと思うんですが。。。エキゾチックな名前ですけどね。
ピンクレディブル!
私の印象は、「丸みはあるものの比較的オーソドックスな剣弁高芯咲き」でした。
ピンクレディブル!もオランダ・スクルールス社作出(2014年)。
高温期でも退色しにくいそうです。
低温期にもらったので、そのへんはよくわかりません。
「四季咲きのHTで、花びらが40枚近い、大輪で半剣弁高芯咲き」
ピンクレディブル!も!は省略しちゃいけません。ここまでが名前ですから。
入手困難な切り花用のバラのようです。
剣弁咲きと半剣弁咲き、差がよくわからないんですが、ま-ま-、合っているんでしょうか?
メサイヤ!
私の印象は、「花色が少し薄い感じの剣弁高芯咲き」。
メサイヤ!もオランダ・スクルールス社作出の発色の良いピンクの40~50枚の花びらの微香性の花持ちの良いバラ。
メサイヤ!も「!」までが名前。
花径が10~11cmの大輪の剣弁高芯咲き。
「発色の良い」は、「花色が少し薄い」よりもずっといいし、わかりやすいかも。
剣弁高芯咲きは、やっぱりそれしか表現しようがないのかもしれません。
キャンディアヴァランチェ+
私の印象は定まっていないようで、「花びらの外側のしたのほうが白っぽい丸弁?波状弁?」
「キャンディアヴァランチェ+」は、オランダのデュメン・オレンジ社(旧LEX+社)2014年作出の半剣弁高芯咲きのHT。
四季咲きの大輪で、アヴァランチェ(アヴァランティエ)シリーズとして他の花色(名前も違う)もあります。
キャンディアヴァランチェ+も、「+」までが名前で、デュメン・オレンジ社(旧LEX+社)のバラにはすべて「+」がついています。
省略しちゃ、だめじゃん。
剣弁咲きかそうでないかよくわからない、とんがりが少なめなのは、「半剣弁咲き」でいいのかも。
冬に強健種でないバラの挿し木は難しい
下の枝先の方まで花芽がついていたので、少しずつ茎を切って挿し木してみました。
あまり流通していない品種のバラはそれこそ挿し木が難しく、生育期の春ならいざしらず、厳冬期にやるのは自分でハードルを上げているのと同じ。
強健種でない場合、芽が出てきたり、発根したりしても、いつのまにやら黒くなってお釈迦・・・というケースが非常に多く、挿し木苗が出来上がっても、徐々に鉢増ししていきつつ、開花までこぎつけるのがまた、失敗しやすい道のり。
28本だから、1本開花までこぎつけたらいいな~~というのが率直な感想です。
水換えできないので、ふたして水につけておいて10日ほど経ったところ・・・芽が出ているものがちらほら。
うまくいくでしょうか???