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バラは栽培するのが難しい植物だと思われがちですが、実際は水切れさせずに肥料も多めに施肥すれば、「え?これでいいの?」と思うほど簡単に育てることができます。
あっという間に枯れるのは、例えばミニバラのような挿し木苗を買ってきて、複数本植えたままにして育てたり、害虫に気づけないまま枯らされてしまうことで起きるのがほとんどです。
植え方そのものはズバリ「穴を掘って植える」それだけ。
難しいのはそれから「育てていくこと」の方。
育て方の細かなことはまた別の話になってしまうので、まずはバラの苗の植え方と、どんな場所に植えるのがいいのか、ご紹介しましょう。
できるだけ長時間日が当たる場所に植えて
バラは、日当たりを好む植物です。しっかり日の当たる場所に植えて、水と肥料を十分に与えていると、多くの花を楽しむことができますが、日当たりが悪い場所や室内で育てると、その半分も花を楽しむことができません。
室内でバラを育てようとすると、すでについている蕾もボロボロ落ちてしまうことがあります。
バラ苗を植えるなら、植えることが可能な場所の中で、最も長く日が当たる場所を選ぶようにしましょう。
同じ日当たりでも、西日はいくら当たっても無駄という人もいますが、そんなことはありません。
たとえ西日であっても、日陰よりは明らかに花をたくさん楽しめるので、無駄ではありません。
水はけはそれほど良くなくてもOK
バラを育てる土質について考えるとき、水が多すぎて根腐れするのと、水が足りなくて枯れるのと、バラにとってどちらがより不適切かというと、水が足りない方が圧倒的に環境としては不適切です。
水はけが悪いジメジメしているような土地では、バラ以外は根付かないこともあるくらいです。
水はけがたいして良くない場所でもバラは育ちます。
水はけがよすぎる場合も問題なく育ちますが、うっかり乾燥しすぎてしまうと簡単に枯れてしまうので、夏場など特に、朝夕の水やりを欠かさないようにしましょう。
接ぎ木苗の接ぎ木部分は土に埋める?埋めない?
バラの苗木を植え付けるとき、接ぎ木部分を埋めるか埋めないか、とても悩みます。
専門家によっても、土に埋めたほうがいいという意見と、埋めない方がいいという意見が分かれていて、どうしたらいいのか悩むところです。
実際にどちらも試してみた、私自身の経験からいうと、どちらにしてもテッポウムシが付くときはつくし、どちらにしても生育の良しあしに大きな差はありません。
接ぎ木部分を土に埋めるか埋めないかは、お好みで決めるとよいかと思います。
鉢植えより庭植えのほうがバラはよく育つ
バラの大きく育つ苗は、庭植えにすると管理が非常に楽にできるので、可能であれば庭植えにするのがおすすめです。
大きくならない品種であっても、ミニバラであっても、バラ苗は鉢植えにするよりは庭植えにしたほうが、根付きやすくすくすく育ちやすくなります。
非常に弱いデリケートな、強健種とは真逆のバラの場合、鉢植えで管理するよりも庭植えで管理したほうが無事に育てることができます。
庭植え出来るスペースをお持ちであれば、なるべくバラは庭植えにするのをおすすめします。
バラ苗同士は最低でも60cm間隔をとる
植えたいバラの品種がどれほど大きくなるかによりますが、苗と苗の間隔は最低でも60cm以上はあけておく必要があります。
強健種になると、1m 四方はあけておかないと、隣の苗を枯らしてしまうこともあるので、しっかりと間隔をあけておくようにしましょう。
ニュードーンなどの巨大化するものは、3m四方はあけておく必要があるといわれています。
スペースに余裕がない方は、選ばないほうが良い品種です。
「強健種」は病害虫に強いだけでなく、大きく育つものが多いので、スペースが十分にあるかどうか、よく考えて植えましょう。
ラベルに目安となる樹高と幅が書いてありますが、あくまで目安で、条件が良いと更に大きくなるので注意が必要です。
庭植えのバラ苗の植え付け手順
- 深さ60cm、直径30cmくらいの穴をあけ、堆肥や腐葉土をバケツ1杯くらい入れてかき混ぜたら庭土を5cm分ほど埋め戻し、その上に苗をセッティングして土を埋め戻す。
- 株周りの土は地表より少し盛り上げた感じになるようにする。
- 苗がぐらぐらするようなら支え棒で支える。
- 周りがどろどろの水浸しになるほど水をたっぷりとまく。
- 水が引いてきたら、ココピートなどを株もとにまいておく。
ポリポットを外したら、冬以外は根鉢をなるべく崩さないようにしてそのまま植え付けるようにします。
有機堆肥は元肥など土の中に入れるだけにする
有機堆肥は、牛糞堆肥や鶏糞堆肥、馬糞堆肥などがおすすめです。
私のお気に入りはどれ?というと、コスパ最高は鶏糞堆肥、高いだけのことはあるのは馬糞堆肥です。
堆肥は匂いと、虫がよってくるのとで、元肥として土の中に埋め込むことはしますが、追肥としては使わないのをおすすめします。
元肥と、冬に施肥する寒肥には有機堆肥がおすすめですが、日頃の追肥はバラ用の肥料のほうが扱いやすく、すぐに効いて便利です。
土の周りにマルチング(マルティング)材を敷く
植え付けた後、ココピートやサンデーマルチなどのフカフカのマルチング(マルティング)材を株の周りに敷いておきますが、これは根の保護のためであるだけでなく、水を与えたときに土が跳ね返って葉っぱに病気が発生するのも防いでいます。
かつてはバーク堆肥を愛用していましたが、コバエが大発生することがわかったので、サンデーマルチに変えました。
サンデーマルチはネットで購入しています。
根の保護ができるのであれば、資材であれば何でも構いません。
自分のお気に入りを探してみましょう。