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日本で安価に流通している食虫植物のほとんどが南国原産のものなので、寒さに弱いために、冬になるといつのまにやら枯れて、いなくなってしまうことがほとんどです。
長く栽培を続けるには、ある程度温度を保ってあげる必要があります。
長野に住んでいたころ、秋が深まると室内栽培していても食虫植物はいつの間にか姿を消していました。
極寒屋敷に住んでいたときはもちろんのこと、全館冷暖房完備で15℃以上の室温を保っていても、窓際などでは冷気が流れてくるのか、いつの間にか姿を消していました。
ハエトリソウは人気があるけれど寒さに特に弱い
食虫植物の中でも、丸みのある葉っぱにたくさんとげとげが付いていて、虫をがばっとかかえこむハエトリソウは人気があります。
私もハエトリソウのフォルムは大好きです。
長男が小学生の頃、ジェルとともに瓶に詰められたハエトリソウを育てていました。
ミニテラリウムですね。
大きくなりすぎて瓶のふたに突き当たっていたので、ふたを開けたところ、冬だったので数日で消えてなくなってしまいました。
その後、何度育ててもハエトリソウは越冬させられたことがありません。
上の画像の、寄せ植えの食虫植物の中のハエトリソウは、秋が深まるころに消えてなくなり、復活しませんでした。
胡蝶蘭よりも、温度管理がシビアな植物だと思います。
かくなる上は、密閉系のテラリウムで越冬させてみようかと思います。
食虫植物をベランダ簡易温室で越冬させてみた
暖地の浜松に暮らすようになり、寒冷地の長野と違って暖かいから、ベランダに簡易温室を置くだけで越冬できるのでは?と考えて実際に越冬させてみました。
ペラペラのビニールの簡易温室なので、昼と夜の寒暖差は激しいものの、枯れることなく越冬するのではないかと思い、心の中で、実験もあるから、枯れてもいいやと思い、越冬させてみました。
ネペンテス(ウツボカズラ)
簡易温室に入れる前に、秋になって気温が下がり始めた頃、ネペンテスの付いていた壺の大部分が、上の方が干からびたようになっていました。
簡易温室にいるうちに、どんどん葉色が悪くなり、茶色みも増えてきたように思います。
葉の先端がすでに枯れ気味のものもありましたが、葉っぱはそれ一枚というわけではないので、いずれ壺ができるのではないかと思いました。
画像の右下に、ごく小さい壺と、頭が枯れた壺が見えます。
この二つは、春に温室からネペンテスを出す前に切り取りました。
2019年8月5日現在のネペンテスです。
小さめの壺もいくつかついて、先端が伸びて壺になろうとしているものもちらほら見えます。
葉色も、冬に比べると緑色がはっきりしています。
サラセニア・モウセンゴケ・ハエトリソウの寄せ植え
2018年8月29日に購入してきたときの食虫植物サラセニア・モウセンゴケ・ハエトリソウの寄せ植えです。
2018年11月7日の画像です。
解像度の悪い画像ですが、赤いサラセニアの上部が一部、茶枯れた状態になっていることがわかります。
モウセンゴケも気持ち程度に緑色に葉を伸ばしています。
この時すでに、ハエトリソウは行方不明になっていました。
2019年8月5日、大きめに育ったサラセニアの壺の一部が枯れています。
4月上旬に簡易温室から出すとき、小さな緑色の壺らしきものがちょろんといくつか出ているだけでしたが、壺もどんどん大きくなり、中央から小さな壺がどんどん出てきます。
しかし、元のように赤くなることなく、全て緑のままです。
ずっと室内に置いているので、日照不足なのではないでしょうか。
たいていのあかくなる植物は、室内では赤の発色が悪くなりやすいですね。
モウセンゴケはきれいにわしゃわしゃ生えてきました。
時々先端にコバエらしきものが付いて黒くなっています。
ハエトリソウは復活しませんでした。
壺の中にヨウシュコバンノキの丸い葉っぱも混入していますが、上の方にチョロンと見えている長いものは、虫ではないかと思います。
ハエトリソウを消さずに越冬させられる?
今回も二度と復活しなかったハエトリソウですが、上からドームのようなガラスケースを被せて、育ててみようと思っています。
おりしも、2019年9月3日に、100円に値下がりしているハエトリソウを発見しました。
越冬できるか、寒くなる前にドームを買ってきて(100均でよさげなのを見つけているので買ってこようと思っています)かぶせて育ててみましょう。
今度こそ、越冬できると嬉しいです。
ハエトリソウをテラリウム方式で育てる
2019年9月12日、ハエトリソウをテラリウム方式で育てるためのアイテムを100均で購入してきました。
フィギュアを入れて飾るケースですが、ハエトリソウにぴったり。
当初、鉢の上にドーム型のガラスの器を被せる予定でしたが、鉢も含めて丸ごと入れることにしました。
しかし!鉢の縁が引っかかってふたがつけられません!
かっこ悪くなりますが、鉢は外して、ポリポットのままで越冬してもらいましょう。
ちなみに、底に敷いている鉢皿は、ケーキについていたものですが、これも縁がケースからはみ出すので、ハサミでじょきじょき切って小さくしました。
2019年9月27日、ハエトリソウをドームに入れて15日後
ハエトリソウをドームに入れて、15日が経過しました。
入れてほどなくして、容器内は結露しているので、しっかり湿度が保たれているのがわかります。
ケースを外すと、一部茶枯れた部分が見えますが、全体に生き生きしていて大きくなったように見えます。
周りに生えている苔がすごく伸びているので、いい兆候だと思います。
この形のまま、11月になったらベランダの簡易温室に置き場所を変えて、越冬させてみます。
食虫植物の水やりと肥料
ネペンテスの鉢がもともと底面給水になっていること、食虫植物の寄せ植えも、売り場で鉢皿に水をためておく底面給水で管理されていたことから、水を多めにためるよう、底面給水を維持するよう水管理しています。
とはいえ、毎日水やりするわけではないので、時々土の水分が思いのほか乾いていて、慌てることがあります。
その結果、一部が枯れたようになってしまったのではないかと思います。
全体として枯れているわけではないので、雑多な世話の仕方にしては、いい状態だと考えることにしています。
虫をやるより肥料の方を
食虫植物だから、虫を与えたほうがいい、チーズもいいなんてよく耳にしますが、そんなに消化能力が高いとは思えないので、虫が取れたら取れたでよし、採れないものと考えて、少なめに施肥する方がうまく育てられると思っています。
液肥を他の植物に与えるときに、食虫植物にもたまにはあげる、そんな程度で管理しています。
壺に水を入れると壺が長持ちする?
壺ができるタイプのものは、壺の中に水や薄い液体肥料を加えておくと壺が長持ちすると聞いて、2018年は壺の中の水が1/3はキープできるようにしていました。
水位を保つことで壺そのものはキープできますが、上部が枯れこむのは防げなかったので、自然に任せているのが一番かもと思い、2019年は壺に水を入れていません。
枯れるときは枯れる。
それで十分だと思いました。