ヨウシュコバンノキの魅力と育て方|儚げな薄い葉っぱがキュート

白斑がアトランダムに入った薄い1cmくらいの大きさの丸い葉っぱがふわふわとついたヨウシュコバンノキ。

名前の通り樹木ですが、パッと見た感じは儚げで華奢なので、草のように見えます。

ヨウシュコバンノキは、漢字にすると「洋種小判の木」です。

成長しても樹高が30cm~1.5mくらいにしかならない常緑の低木です。

南洋諸島原産の熱帯植物なので、ある程度の暑さには耐えられますが、寒さにはとても弱く、寒冷地では鉢植えで管理して、少なくとも冬は室内栽培するのをおすすめします。

スポンサーリンク

スノーブッシュがヨウシュコバンノキとは限らない

別名「スノーブッシュ」と呼ばれる方がメジャーな「Breynia nivosa(ブレイニア・ニボサ)」。

ブレイニア・ニボサの園芸品種の一つ「Roseo-picta(ロゼオ・ピクタ)」のことを、「ヨウシュコバンノキ」と言います。

つまり、スノーブッシュであっても、ブレイニア・ニボサと言われていても、「ロゼオ・ピクタ」でなければ、本来はヨウシュコバンノキとは言えません。

ロゼオ・ピクタは赤い斑も入ることがあります。

でも、ブレイニア・二ボサであれば、なんでもスノーブッシュの別名つきで、ヨウシュコバンノキとして流通しているようです。

また、ヨウシュコバンノキは、葉っぱが成長していくと、白斑が消えて緑化がすすみます。

さて、今うちにあるのが、本当のヨウシュコバンノキかそうでないのか。

はっきりしないので、正真正銘のヨウシュコバンノキと考えて話をすすめましょう。

熱帯では生け垣にも使われるけれど

華奢な見かけの、ミニ観葉植物として流通していることが多いヨウシュコバンノキですが、熱帯地方では生け垣などにも多用される、刈り込んでも簡単には枯れたりしない丈夫な木です。

ミニ観葉植物をみていると、「え~これが丈夫??」と思われるでしょう。

私も大きく育ったのをついぞ見かけたことがないので(←長く寒冷地で暮らしていたのだからみたことなくて当たり前)、丈夫と言われても、ピンときませんね。

葉っぱの様子、枝の太さの様子を見ていて、この状態では間違いなく弱く、刈り込みどころか、水管理・日照管理のミスで簡単に枯れること間違いなしです。

熱帯原産で草に見える樹木といえば「ポインセチア」

熱帯原産で、寒さに弱く、一見、草に見えて、本当は樹木で、原産地では街路樹に使われている木といえば、クリスマスに流通する「ポインセチア」のことを思い浮かべますね。

「え~、あれ、草じゃないの?!」というセリフは、「あれは樹木だ」と伝えた人だれからもよく聞くセリフです。

鉢植えで流通しているポインセチアは、いわば「幼木」「幼苗」。

弱くて当たり前。

そして、流通しているミニ観葉植物のヨウシュコバンノキも、30cmはもうすぐだとしても、明らかに「幼木」「幼苗」です。

これらの熱帯原産の「幼木」「幼苗」の育て方には、共通のコツがあります。

幼木の生育にはコツがある

大きくなったら強剪定にも耐えられるポインセチアとヨウシュコバンノキ。

幼木・幼苗のときも、ある程度は折れても簡単には枯れ込んだりしないので、大きくなってきたときの丈夫さの片鱗が見えます。

でも、実際は枯れやすいので育てるのは難しいもの。

もちろん、ある程度大きくなったら楽ちんになります。

その前の段階でたいてい枯らしてしまうので、弱いと思われがち。

幼木・幼苗をうまく育てていくには、ちょっとしたコツがあります。

ヨウシュコバンノキを育てていくには

ポインセチアもヨウシュコバンノキも、育てる上でのコツは同じ。

前置きが長くなってしまうので、ヨウシュコバンノキに限定してお話しましょう。

幼木・幼苗は、水切れに弱く、水が多すぎる多湿も得意ではありません。

どっちがより耐えられるかと言うと、水がないより、多すぎるほうが耐えられますが、長く底面給水でお留守番なんかさせると、てきめんに根腐れして枯れてしまいます。

買ってきたらすぐに植え替える

小さな鉢植えは、販売店で元気そうにしていますが、鉢の中が根でいっぱいになっている「根詰まり状態」に陥っていることが多くあります。

購入してきて、せっせと水やりしてもどんどん弱ってっくる場合は、まずはこのパターンとみて間違いありません。

ポットを外して、一回り大きな鉢にそのまま植え替えましょう。

いたんだ根があれば取り除いたほうがいいのですが、買ったばかりだとよくわからないものです。

そのまんま植え替えれば、植え替え適期がわからない場合も、つい枯らしてしまう失敗が避けられます。

新しい鉢は、もともとの鉢ごと中に入れて、周りに指一本分くらい隙間がある位の大きさにします。

幼木・幼苗は、土が湿った状態が長く続くと弱る傾向があるので、あまり大きな鉢にいきなり植え替えると弱りやすいので、ちょっぴり大きいくらいに植え替える必要があります。

ヨウシュコバンノキは、幼木のときは、水はけも水持ちも良い土が好まれるので、普通の培養土単独よりは、培養土にバーミキュライトと赤玉土小粒をブレンドした土を用いるのがおすすめです。

要は、上の画像のように、左から、赤玉土小粒、培養土、バーミキュライトを入れて、まぜあわせるだけです。すぐ上の画像は、ブレンド後。

表面の土が乾いたら水やりする

水が足りていても足りなくてもぐったりしやすい幼木・幼苗は、表面の土が乾いてきたら、鉢穴から流れ出るまで水やりします。

土が乾いてくるまでは水やりしません。

日差しが強いときや、元気が無いときは、葉っぱに霧吹きで水をかける葉水を与えると元気になります。

土に対する水やりと、葉に対する水やりは分けて考えましょう。

肥料は、大きくなったら花を咲かせることもあるのですが、小さいうちは花のことは考えないで、観葉植物用の緩効性化成肥料を1~2粒置き肥しておけば十分です。

根詰まりしてきたら植え替えて

小さな鉢植えはすぐに根が鉢の中に一杯になる「根詰まり」が起こりやすくなっています。

鉢底を覗いて、根が出てきているようなら、一回り大きな鉢に植え替えましょう。

水やりしたとき、土に水が染み込みにくくなってきたときも、根詰まりのサインです。

少しずつ大きな鉢に植え替えていくことで、ストレス少なく植え替えられ、長く育てていくことができます。

ビロロ~~ンと伸びて、じゃまになる枝が出てきたら、周りの大きさに合わせてカットしましょう。

切り取った枝は、挿し木にも使えます。

剪定に強いので、気がついて邪魔なのときにいつでもカットできますが、真冬や真夏は元気が無いので避けるようにしましょう。

それからのヨウシュコバンノキ

2018年12月10日、購入後植え替えてからちょうど4ヶ月後くらいです。

ずいぶんと背が伸びてきて、全体にしっかりしてきました。

非常に水を欲しがるため、毎日欠かさず水やりしないと、ぐったりしてきます。

白斑入の葉はほとんどなくなり、赤みが入ってきた葉っぱが増えてきました。

葉水が好きなようで、水をかけるとイキイキします。

鉢底を見てみたら、根っこが飛び出していました。

暖地とはいえ、寒さが募っているので、根にダメージを与えないよう、根鉢を崩さないまま一回り大きな鉢にすっぽり植え替えることにしました。

一回り大きな鉢に植え替えました。

今回増し土に使ったのは、赤玉土とパーライトをブレンドしたもの。

培養土をブレンドするかどうかは悩んだのですが、今回はなしにしてみました。

単に赤玉土がなくなる寸前なので、使い切ろうと思っただけです。

ちょうどいい量でした。

春暖かくなったら、多分もう少し大きな鉢に植え替える必要があると思います。

よく育ちます。

2018年4月17日現在のヨウシュコバンノキ

前回植え替えて4か月ほど経過していますが、鉢の色が全く違うので、その前に植え替えたようです。

記録が残っていませんが、2月下旬~3月上旬に植え替えたような気がします。

もしゃもしゃになってきました。

桜が咲くかな~~と言っていたころに、葉色が白っぽくなってきたので、春を感じて新葉をたくさん出したようです。

葉っぱは相変わらず繊細ですが、茎はしっかりしてきました。

2019年7月3日のヨウシュコバンノキ

5月~6月に植え替えたように思うのですが、あいにくいつ植え替えたのか、よく覚えていません。

4月17日と、また鉢が変わっているので、植え替えたのがよくわかるかと思います。

繊細な葉がわしゃわしゃ出てきて、始終葉っぱが落ちます。

観葉植物をまとめて置いてあるゾーンには、このヨウシュコバンノキの葉っぱと、ベンジャミンバロックの葉っぱが大量に落ちています。

葉が落ちやすいのですが、落ちないように管理するのも難しいですね。

すくすく伸びているので、管理状態は悪くないだろうと思います。

来春は、屋外栽培に切り替えてもいいかなと思いますが、寒さに弱いので、冬は当然室内。

この小さなふわふわ葉っぱに虫が付いたら厄介なことこの上ないので、やはり永年室内栽培でしょうか。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする