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ソフォラ属はマメ科の植物のひとつで、世界中に約50種類ほど分布しています。
ニュージーランドに原生している常緑樹ソフォラ・プロストラータの園芸品種が「リトルベイビー」です。
ジャックと豆の木ではありませんが、原種は8mくらいの大木になるものもあります。
矮小種のリトルベイビーは大きく育っても2mくらいまでしか伸びません。
上手に育てたら黄色いマメ科らしい花をつけることもあります。
ソフォラ”リトルベイビー”には、「メルヘンの木」というおしゃれな乙女の心をくすぐる別名があります。
「メルヘンの木」は和名というか商品名で、まだ流通量が少なかった2001年に販売する際、ブルーミングスケープのサイト内で「メルヘンの木」と命名されたのが始まりです。
ユニークな見た目で、園芸店やホームセンターでもひときわ目を引きます。
華奢な樹形ですが、丈夫で育てやすく病害虫に悩まされにくいので、初心者にも育てやすいおすすめの観葉植物です。
ソフォラ”リトルベイビー”とミクロフィラは別物?
ソフォラ”リトルベイビー”は、「ソフォラ・ミクロフィラ」と呼ばれることもありますが、それは別名ではなく、別種の名前だともいわれています。
「ミクロフィラ」というのは、ちいさいはっぱとか、とにかく小さいものにつけられる名前で、名前に「ミクロフィラ」が付いている植物はソフォラの他にもあります。
モンステラの小さいものに「ヒメモンステラ」とつけるのと同じ意味あいを持っています。
「小さいもの=ヒメ=ミクロフィラ」なので、矮小種を呼ぶこともあれば幼苗を呼ぶこともあり、ソフォラについては、通常品種より小さい葉っぱの品種を「ソフォラ・ミクロフィラ」と呼びます。
とてもミクロが似合わない大木のソフォラも、同じ品種と比べると葉っぱが小さめの品種についてはソフォラ・ミクロフィラと呼ばれるので、「ソフォラ・ミクロフィラ=リトルベイビー」とは限らないし、サイズもリトルベイビーサイズとは限りません。
リトルベイビーは断トツ小さい葉っぱで樹高も小さいので、「ソフォラ・ミクロフィラ」と呼ばれるのにぴったりですが、「ソフォラ・ミクロフィラ」は学術名ではないし、そう呼ばれるソフォラはリトルベイビーだけではないので、間違いではなくてもちょっとややこしくなってしまいますね。
サッカーボールのような節の角度と小さな葉っぱ
ソフォラ”リトルベイビー”は、特殊な剪定を繰り返したわけでもないのに、茎が不思議な角度にクキクキと折れ曲がって育ちます。
五角形と六角形が巧みに組み合わされたサッカーボールのパーツのつなぎ目を思い浮かべる枝の曲がり具合です。
細く折れ曲がった竹串のような茎は、サルスベリのようなつるつるの樹皮をしています。
そんな茎の折れ曲がった節からは、5mmに満たない小さな葉っぱがきれいに並んだ、長さ1cmほどの葉っぱがぴろんと伸びています。
ソフォラ”リトルベイビー”の葉っぱはちょっと山椒の葉(木の芽)にも似ていますが、マメ科らしい葉っぱになっています。
ソフォラ”リトルベイビー”は日当たりが好き
ソフォラ”リトルベイビー”は、できれば通年屋外栽培したいほど日当たりが大好きな植物です。
(上の画像は、混み枝を切りたくないばかりに、L字に曲げた支柱に固定して癖をつけさせています)
しかし、10℃以上で管理する必要がある寒さに弱い植物なので、秋に最低気温が10℃を下回る前に、室内の明るい日差しのよく入る窓辺に置き場所を変える必要があります。
春に暖かくなってきたらまた屋外に置き場所を移しましょう。
かわいい樹形で小さいので、室内栽培し続けたいところですが、「耐陰性なし」なので、インテリアプランツとして楽しむのは冬季限定にしましょう。
屋外栽培するなら遅霜の心配がなくなるころ外に出して
冬の間、屋内栽培していたソフォラ”リトルベイビー”を屋外に出すのは、遅霜の心配がなくなったころ、お近くで八重桜が咲いたころがおすすめです。
この時期であれば、まだそれほど日差しが強すぎないので、屋外の環境にすぐ馴染んで、やがて来る梅雨や真夏の過酷な環境にも物ともしない強さを身に着けられます。
春になっても屋外に出さないで、ずっと室内栽培し続けると、葉っぱがぽろぽろ落ちて弱ってくるようになります。
そうなってから慌てて屋外に出すと、急な環境の変化に耐えられず、壊滅的なダメージになりがちです。
ソフォラ”リトルベイビー”は乾燥に弱い
ソフォラ”リトルベイビー”は、土がからからに乾いてしまうと、あっという間に枯れてしまいます。
買ってきたばかりのソフォラ”リトルベイビー”は、小さい鉢に植えられていることが多く、土が少なく根がいっぱいになっているため、水切れを起こしやすくなっています。
すぐに一回り大きな鉢に植え替えることで、頻繁に水切れする心配が少なくなります。
ソフォラ”リトルベイビー”は過湿にも弱い
ソフォラ”リトルベイビー”は、常時土が湿っている状態も苦手で、いつも土が湿ったままの状態になっていると、根腐れを起こしやすくなり、やがてどんどん葉を落として枯れてしまいます。
水やりは、表面の土が乾いているのを確認してからたっぷりと与えるようにします。
たびたび植え替えるのは面倒だからと、二回り以上も大きい、かなり大きめの鉢に植え替えてしまうと、土がいつまでも湿っている状態になりやすいので、厳禁です。
植え替えは一回りずつ鉢をサイズアップさせるようにしましょう。
葉水がカイガラムシと葉っぱの枯れを防ぐ
ソフォラ”リトルベイビー”は、葉っぱが水をとても欲しがります。
土に与える水は、表面の土が乾いてきたらたっぷりと、が原則ですが、葉水は毎日、それこそ朝夕与えてもかまいません。
葉水をよく与えることで、葉っぱが黄色く枯れ落ちてしまうのが防げるだけでなく、カイガラムシやハダニなどの病害虫が付くのを防ぐこともでき、元気に育てられるようになります。
ソフォラ”リトルベイビー”の植え替え
買ってきたばかりのとき、2年以上植え替えていないとき、ソフォラ”リトルベイビー”は植え替え時が来ています。
根詰まりしてくると水がしみこみにくくなり、下の方の葉っぱが黄色くなってどんどん落ちていくようになります。
そうなったときも、なるべくすぐ植え替えたほうがいいのですが、植え替えは生育が鈍る真夏と冬は避けるようにしましょう。
植え替えの適期は暖かくなった5~6月
ソフォラ”リトルベイビー”は、寒さに弱い植物なので、気温が安定的に暖かくなった5~6月に植え替えるのがおすすめです。
ソフォラ”リトルベイビー”は、マメ科の植物に共通の、根っこをいじられるのを嫌う性質があるので、なるべく土は落とさないで、そのまますっぽり増し土するように一回り大きな鉢に植え替えましょう。
水はけのよい土に植える
ソフォラ”リトル・ベイビー”は、水はけの悪い土を使うとすぐに根腐れしてしまうので、植え替えに用いる土は、粒度の大きめの観葉植物用の土や、培養土に赤玉土をブレンドしたものなどがおすすめです。
観葉植物用の土などに、川砂・バーミキュライト・パーライトなどをブレンドして水はけを改良するのもおすすめです。
肥料はほどほどに緩効性化成肥料を
マメ科の植物に窒素分の多い肥料を与えると、実がなりにくく葉ばかりが茂ってしまうといいますが、ソフォラ”リトルベイビー”は、ある程度葉が茂ってくれてもいいような植物なので、特に気にする必要はありません。
生育に肥料はそれほど必要としないので、春と秋に緩効性化成肥料をひとつまみ株元にまいておくか、春と秋に水の代わりに液体肥料を10日おき程度に与えるのがおすすめです。
ソフォラ”リトルベイビー”の葉っぱがぽろぽろ落ちるとき
ソフォラ”リトルベイビー”は、とても小さな葉っぱが茎にちょんちょんついているだけなのに、大事に育てているつもりでもぽろぽろ葉っぱが落ちてしまうときがあります。
そんな時にどうすればいいのか、原因別に対処法をご紹介しましょう。
【原因その1】通年室内栽培している
日当たりが悪いと葉っぱがぽろぽろ落ちてしまいます。
室内のよく日が差す窓辺ならなんとか通年栽培できることもありますが、ソフォラ”リトルベイビー”は屋外栽培向きです。
冬の間は室内栽培しても、それ以外の季節は屋外栽培しましょう。
今が夏なのであれば、急に外に出すとかえってダメージを与えてしまうので、できるだけ日当たりのよい場所に置き場所を移し、春になったら屋外栽培に切り替えましょう。
【原因その2】葉っぱが乾燥している
ソフォラ”リトルベイビー”の葉っぱは、特に乾燥に弱いので、いつでも気が向いたら葉水をシュッシュと与えるようにしましょう。
枯れてしまった葉は元には戻りませんが、同じ節からまた葉が伸びてくることもあります。
残った葉にしっかり葉水を与えて、なるべく温存しましょう。
【原因その3】根腐れしている
ソフォラ”リトル・ベイビー”は、土がいつも湿っていると、やがて根腐れしてしまい、葉っぱをぽろぽろ落とすようになります。
土の表面が乾いていることをしっかり確認してから水やりをしましょう。
梅雨時に雨がかかり続けても枯れることがあるので、雨が当たらない位置に置き場所を変えましょう。
【原因その4】根詰まりしている
ソフォラ”リトル・ベイビー”の植え替えをずっとやらないでいると、根詰まりしてやっぱり葉っぱが落ちてきます。
真夏と冬は植え替えには向かないので、この時期を避けて植え替えましょう。
マメ科の植物であるソフォラ”リトル・ベイビー”は、根をいじられるのが嫌いなので、鉢を外して一回り大きな鉢にそのまま植え替えるようにします。
【原因その5】寒すぎて枯れかけている
ソフォラ”リトル・ベイビー”は、0~5℃くらいなら枯れないといわれていますが、小さい苗は苗自身が弱く、鉢が小さいから土も少ないので気温の変化の影響を受けやすいため、10℃以上を維持するのが安全です。
春からしっかり屋外栽培をした後なら、0~5℃でも平気になってきますが、園芸店から連れてきたばかりのときなど、温室育ちなのでひとたまりもありません。
気温が低い時期は、暖かい、日当たりの特によい場所に置き場所を変えましょう。
ソフォラ”リトルベイビー”を育てよう
他にないユニークな姿から、「オセアニアからやってきた」と言われたら「やっぱりね!」と言いたくなるソフォラ”リトルベイビー”。
小さいものなら、ワンコインでゲットできます。
ごめんなさい、10円でも100円でも難しいです。
でも、2019年、100均観葉に登場するかもしれませんね!
まだまだ流通量が少ないので、見かけたら即ゲット!おすすめです。