【ナエマ】鉢植えの育て方|コンパクトに剪定して育てるナエマ

大きな花なのに、花姿がコロンとしていて、見ているだけでメロメロになってしまうバラ「ナエマ」。

長い間、「欲しい」「いや、やめておこう」「でも欲しいな」「やっぱりやめておこう」を繰り返していました。

通常、ナエマは庭植向きのバラです。

今育てるなら、ベランダで鉢植え。

欲しいんだけどな~~といったところでした。

クライアント様に、何か新しく育てるのにお勧めのバラはありますか?と聞いたところ、「ナエマ」を育ててほしいとのこと。

「え?ナエマ…いや、いいけど…うーん、ナエマ…いや、いいんだけど…」

また自問自答を延々繰り返し、ナエマ育成に挑戦することにしました!

スポンサーリンク

ナエマはモダンローズのつるバラ【LCL】

ナエマは1998年、フランス・デルバール社作出の、国際ローズコンテストでベストフレグランス賞を受賞している香りの高いつるバラ。

ナエマの名前の由来は、ゲランの香水「ナエマ」なので、香りがいかに素晴らしいかがわかります。

香りもいいけど花姿も素晴らしい

ナエマは香りも素晴らしいのですが、花姿のかわいらしさも格別です。

花径8~12cm、つまり、手のひら一杯くらいの大きなサイズの花が咲き、その姿もころりんとしたキュートなディープカップ咲き。

花びらの数も多めなので、ふわんとかわいらしいのですよ!

伸びた枝先に3~4個枝分かれができて、房咲き。

すばらしい。

”ろくろっくびのナエマ”

「伸びた枝先に3~4個枝分かれができて、房咲き。」

この「伸びた枝先」ってのが曲者でして。

50cm~1m。

株元からの長さじゃありません。

太い枝から伸びた枝先の長さが50cm~1m。

もはや”枝先”のレベルを超えています。

「ろくろっくびのナエマ」という名前がこの辺りからきています。

めっちゃ可愛い花なのに。

はるか上空に花が咲くことが多く、いい場所に花を咲かせる育て方をするのが難しい花です。

ナエマはラージフラワード・クライマー【LCL】

LCLというと、ラージクライマー、超でっかくなるつるバラと思いがちですが、そうではなくて、お花がとってもでっかいつるバラという意味を持っています。

日本原産のつるバラなどを交配親とするランブラー系統・四季咲き性が高いハイブリットティー系統・房咲きになるフロリバンダ系統を交配して作られています。

実際にナエマの樹高がどれほど大きくなるかというと、つるバラとしては普通サイズの3mくらいで収まるタイプです。

LCLには短めにがっつり剪定して育てる裏技がある

3mにもなるつるバラで、しかも頭が1m伸びる。

鉢植えより庭植えにする方がはるかにふさわしいバラです。

自由奔放に育てると、本当によく伸びるのですが、「秋にほぼ咲かない」というつるバラ特有の性質が出てしまいます。

伸びる方が忙しくて、花まで栄養がいかないんですね。

でも、LCLには、「がっつり剪定してコンパクトに育てる」という裏技があります。

大きくしないで切り詰め切り詰め育てるというコンパクトな育て方で、四季咲き性が高くなります。

大きく育てない=ベランダガーデニングにぴったりになる!というメリットもありますね。

ナエマをベランダで鉢植えで育てる?!

長野の日当たりの悪くなった庭には植えません。

10号くらいかな?30型のローズポットで育ててみましょう。

ナエマをよく知る方からは、「ええ~~??大丈夫!?」と言われそうですね。

めんどくさがりの私には、ハードルの高い作業ですが、とても楽しみです。

根がのびやすいつるバラだから

つるバラは地上部分が大きく伸びますが、当然地下部も大きくなります。

コンパクトな10号くらいの鉢では、2~3年で鉢の中が根でパンパンになるでしょう。

そうなると、地上部分の生育も悪くなってしまい、ともすれば枯れることも。

そうならないためには、「しっかり休眠している厳冬期に根も切り詰める」という育て方が必要になってきます。

少なくとも2年ごとに鉢を外して根の状態を見て切り戻しを検討します。

地上部も地下部も切り詰めながら育てる

クライミングローズをコンパクトに育てる方法は、地上部も地下部も切り詰めながらの育て方をする必要があります。

また、むやみに成長してしまわないように、四季咲き性を強く出させて、成長よりも花の開花にエネルギーを回すように早め早めの切り詰めも大切です。

肥料が存分にないと花を咲かせないので、大きくしたくなくても肥料は控えません。

ナエマは細枝から伸びた枝には花を咲かせない

ナエマは、太枝から長い細枝を伸ばして、その先端に花を咲かせますが、花後に伸びた細枝を長めに残しておいても、そこから伸びた枝には花を咲かせにくい性質があります。

太枝から伸びた枝にしか花をつけにくいので、太枝から伸びた細枝を温存しても何のメリットもありません。

花後、細枝はできるだけ短く切り戻します。

つるバラの誘引の基本は横へ横へですが、ナエマの太枝は頑固なので、曲げるのがとても困難。

大寒の頃にもあまり曲がらないので、無理のない程度に横曲げしておきましょう。

ナエマの苗を見て購入する

ナエマはデルバール社作出のバラなので、値引きがあってもほんのちょっと、500円安いより、より元気がいいほうがお得感があるようなバラです。

同じフランス生まれの、メイアン社作出のピエール・ドゥ・ロンサールほど有名ではありませんが、ナエマも人気の高いメジャー品種なので、たいていの園芸店やホームセンターの店頭に複数鉢が並びます。

ネットでナエマの苗を安く購入できないか探してみましたが、値段も高いし送料もちょっとお高い。

複数株購入すると一株当たりの送料だけでも割安になりますが、すでに置き場所が少なめなので、それはしたくない。

ということで、ネットで注文するのはやめにして、実店舗で苗を見て購入することにしました。

デルバールローズは年中値段に差がない

バラ苗の購入単価を安くするには、春の新苗の出回るころまで待つのも一つの方法ですが、2月に入ってから、大苗がまたぞろあちこちの園芸店やらホームセンターに出回り始めていました。

デルバールローズは春だろうと秋だろうと安くなることは稀です。

植え替えの時に、根を切る必要があるほど伸びている可能性がゼロではないナエマ。

今はまだ、根をいじることが可能な2月。

うだうだ考えていないで、とっとと買って、とっとと植え替える!これしかないと考えました。

近くのホームセンターでナエマを購入する

普通のホームセンターですが、春でもないのにデルバールローズが充実しています。

一番前の二つがナエマでした。

どっちのナエマにしようかさんざん悩んで、株から出ているつる数がより多い、右側のナエマにしました。

【実践】ナエマのバラ苗を植え替える

購入してきたナエマ。

売り場にあった時より、自宅に移した今の方が、長くつるが伸びすぎているように感じました。

地植えにするならこれでいいかもしれないけれど、コンパクトに鉢で育てる育て方にチャレンジするので、思い切って短くするところから始めてみました。

芽数が少なくないことを確認しながら少し短めに

いきなり剪定からスタートしました。

芽を残して、少し切り詰めました。

切ったのはこれっぽっちですが、ずいぶんコンパクトに絞まったと思います。

芽数を必要以上に少なくしないように気を付けました。

土を入れていく

まずは鉢底石をネットに入れてセット。

排水性がよくなるように入れるので、穴の開いている部分が大体埋まればいいやという感じで入れました。

石より土をより多く入れたいからです。

鉢底石の上に5cmくらい、粒度の大きめの軽い培養土を入れました。

入れたのは、これ↑。

赤玉土がちょうど切れていたので、こっちでいいか、肥料も入っているし、という安易な考えで入れました。

さらにその上に普通の培養土を5cmくらい入れ、その上からもみ殻燻炭をひとつかみと、試供品でもらったバラ用の元肥を入れ、

適当に混ぜ混ぜしてブレンドします。

ちなみに今回使った試供品の肥料はこれ↓

根に肥料が当たらないように、その上に普通の培養土を5cmほど追加し、もみ殻燻炭をまたくわえて、

混ぜ混ぜして適当ブレンド。

鉢を外して苗をセッティングする

鉢をトントンと、軽く床に落としたり、土をもむように鉢をもんで、取り出しやすくして苗を取り出しますが、ナエマは全然鉢が外れませんでした。

土がカチカチになっている様子もないのに外れない。

ひっくり返してすったもんだしていたら、一気にばさ~~っと土がこぼれて、苗がこぼれ出ました。

周りが泥だらけ。

苗を持ち上げたら、根に結構な長さがありました。

ちょいと切り詰めるか??さんざん悩んだのですが、すでに生産者が切り詰めた様子が見て取れたので、今年はそのままにして、年末にまた考えることにします。

培養土にもみ殻燻炭をブレンドしたものを苗の周りにどんどん足して、最終的にサンデーマルチを厚く敷き詰めて植え付け完了です。

周りの芽吹いたバラ苗と比べると、数日の遅れが感じられますが、遅咲きのナエマなので、問題ないでしょう。

それよりも、2月中に植えることにしたのは本当に正解だったとしみじみ思いました。

根にダメージを食らわせるところでした。

上の画像は、2019年2月14日に植えつけたときのもの。

バレンタインデーに家の中を泥だらけにしました。反省です。

2019年2月25日植え付け後11日目

暖かい日が続くので、あちこちから新芽が伸びてきています。

さすが暖地。

楽しみですね。

水やり具合がいいかげんすぎるのか、サンデーマルチから土が飛び出しかけています。

株周りのマルチをもう少し厚くしておくかな。

普段はラベルは外して取りおき、小さなラベルに切り替えるのですが、ラベルが外れたり読めなくなって、どっちがどっちかわからないものが出たりしているので、しばらくこのままにしておこうか、やはり小さなラベルに変えるか、悩み中です。

今年は芽出し肥よりもまずオルトラン

今年は元肥をしっかり入れてあるので、春の芽だし肥は特に施肥しないで、蕾が上がってきてから追肥をする育て方にしようと思います。

今のところ、芽の出始めが早いので、虫の活動も早まりそうな気がします。

虫害に悩まされるのは嫌なので、直ちにオルトランの散布を開始する予定です。

私に無農薬志向はありません。

強い農薬はバラにもよくないので使いませんが、オルトランのような弱い殺虫剤は使って、アブラムシなどの簡単に除去できる虫を追いかける手間を省きます。

ベランダにだって害虫はやってくるし。

バラは食べないから、無農薬にこだわっていません。

2019年4月23日現在のナエマ

ぐんぐん伸びて、横向き画像だと、上まではいらなくなりました。

先端の蕾がベランダの枠を通り越しています。

花柄はやはり、60cm以上伸びました。花が終わったら、下の方の芽のところで切り落とさないといけませんね。

今のところ、目線の位置で開花してくれそうです。

2019年5月2日 ナエマの開花始まる

長野から運んできたグループより遅れて、ナエマの開花が始まりました。

蕾の色がとても濃くて、花の愛らしさに彩を添えてくれます。

誰もが魅了されてしまう美しい花姿です。

花びらの数の多さに、驚くばかりですね。

ろくろ首の異名にたがわず、花茎は60cm以上ありました。

2019年5月10日、ナエマが揃って開花しています。

花茎は比較的細いのですが、ミニバラほど細くないためか、首が重すぎてだらだら垂れてくるほどではありませんでした。

ただ、散り際に気が付かないと、本当にばさ~っと落ちるので、花殻拾いがたいへんです。

ナエマは1週間ほど花持ちするので、お得感満載です。

花後、思い切って普段やらない深さまで剪定しました。

2週間ほどして、ようやく新芽が出てはじめているように思います。

花芽になるのか??ワクワクしています。

2019年6月3日 ナエマの二番花の花芽!

ナエマに赤い新芽が伸びてきました。

ピンクのバラなので、新芽の赤さが光ります。4~5本ありますね。

ナエマの今年伸びた花茎の、下の方の新芽の付いている葉の上で切り落とし、その下の葉の上から伸びたらいいなと思っていたのですが、よく見たら、両方から芽が伸びていました。

左側に見える背の低い新芽は、一番花の伸びた花茎の下の芽のところから伸びています。

このまま無事、夏までに、2番花だけでなく、もう一回、3番花を咲かせたいですね。

2019年6月21日 ナエマの二番花開花!

数日前から花芽が膨らんで色づいていたので、開花は今か今かと待ち望んでいましたが、ついに開花しました。

やっぱりキュートな花です。

かなり深いところまで切り詰めたのですが、前回花が付いた位置とほぼほぼ変わらない高さまで伸びました。

ものすごく混み合ったところからベイサルシュートも伸びていて、慌てて混んでないところに伸びるよう位置を変えました。

楽しみな成長っぷりです。

コメント

  1. こまめまま より:

    しつこく?こんばんは‼︎
    こちらのHCはカー○さん?かしら うちの地元のバ◯ーさんにはもう3年も同じナエマさんが居ます。1・5mくらいのオベリスク にキッチリ誘引された素晴らしいお姿!
    お値段12000円也 薔薇歴1年のあたりから見つけてましたよ。でもさすがに手が出ない
    と言いつつ、最近ではヤフオクで長尺つるバラとかを送料4,000近くかけているくせに…

    でも皆さん同じなのか、興味が無いのか?全く売れません。シーズンオフに値切ってみましたが!?おばさんですから!
    「こちらは下げません!」の責任者さんからの一言でした。
    それからまた春が巡ってきました。しばらく見かけなかったから 、やっと売れたのね、良かったわーと思っていたのですが ちゃんと有りました。綺麗に剪定されて でも雑草生えていたから植え替えはしてないわね?と
    やはりデルバールはお安くしないのですね…まぁそんなだろうと、昨年秋に購入してしまいました。普通の大きさのを違うお店で!また今年もナエマさん見守りたいと思います。

    ちなみにうちのナエマはどんだけ大きくなってもいいように、ヤマモモの木を支柱がわりに南向きに植え付けてみました。

    • kinarinosumomo より:

      こまめままさん、こんばんは。
      いつもコメント、ありがとうございます。とてもうれしいです。
      ご明察です、カー〇です。
      でも、バラ苗が30以上置いてあるようなお店では、大量入荷後はたいていナエマを複数鉢見かけます。
      不動の人気品種ですね。
      しかし長尺物は値段も送料も半端ないですね!
      5000円以下の普通の鉢物から、コツコツ育てれば十分です、私は。
      長野だと、バラ苗を500円まで下げてくれるお店があるんですが、そこでもデルバールはたいして下がりません。
      バ〇ーにそんなナエマ、ありました??探しに行かなくちゃ!(←もちろん見るだけ)
      客寄せパンダでもあるだろうから、私が店長でも値下げはしないかしら。
      こまめままさんのナエマが美しく咲き誇りますように。