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壁面を覆うようにのびて、四季咲き性もあるつるバラがほしい、そんなことを考えたガーデナーは少なくないかと思います。
かく言う私も、その一人。
もちろん、かの有名なピエール・ドゥ・ロンサールも検証しなかったわけではありません。
でもね~~返り咲き性がイマイチ過ぎます。
四季咲きのバラが、咲かないように追肥を止めても真夏にも咲くし、雪がドカンと降っても咲き続けている姿を見ると、そんなちょっとの返り咲き性で、場所をどどんと取られるのがどうしても嫌。
そんな中、ピエール・ドゥ・ロンサール並に木を覆うように花が咲き、壁面を覆うように育って、春以外の季節にも結構頑張るじゃないの!と言いたくなるような咲き方が期待できそうなバラとして、「ローゼンドルフシュパリースホップ」に目を付けました。
ローゼンドルフ・シュパリースホップは、ローゼンドルフ・シュパリースホープとも呼ばれますが、同じものです。(しかし長い)
ローゼンドルフシュパリースホップ
ローゼンドルフシュパリースホップは、1988年ドイツ・コルデス社作出の四季咲き性の強い繰り返しざきのつるバラです。
シュラブローズとも分類されることがあり、縦横2mくらいまでに育つつるバラとされることもありますが、相当大きくなって壁面を覆う勢いで咲いている事例も見られ、もっと大きくなるのではないかと考えられました。
実際育ててみて、勢いもあり、2mでは収まらないと実感しました。
我が家のローゼンドルフシュパリースホップは、栽培を始めたころも、10年以上経過した現在も、ひたすら横に広がっています。
ひたすら横に広がる分は、ベストなので、好きなだけ広がっていいと思い、私はそのまま放置で育てました。
肝心の多花性ですが、春は木を覆うように咲き、その後も花数を減らしながら咲き続け、夏場に追肥を抑えると、おとなしく咲かなくなりますが、秋に追肥を再開するとまた咲き始め、クリスマス頃に強剪定するときは、毎年3輪ほどは花が残っていました。
テッポウムシに野望を打ち砕かれる
長野の自宅の庭で、ローゼンドルフシュパリースホップとスノーグースを並べて育てていました。
ひたすら横に寝かせて伸び放題にする作戦で、約5年間、あまり切りつめずに育て、両方共2m四方につるが伸びて、いよいよ曲げの技を披露するときがきたな~~とほくそ笑んでいたところ、テッポウムシの被害にあい、スノーグースは春の開花の後、みるみるうちに枯れました。
ローゼンドルフシュパリースホップは枯れずに持ちこたえたものの、1/10くらいのサイズまで小さくなり、翌年もその翌年もテッポウムシが潜んでいるかのように元気がないまま。
ダメか?と思うことが何度もありましたが、ローゼンドルフシュパリースホップは強健種だけあって持ち直し、更に3年後の現在、ようやく往時の1/2くらいまで回復したかしらと思います。
すでに壁面いっぱいに広げる野望は潰え、ひたすら元気に生き続けてくれさえすればいいと思っています。
次々バラが枯れるものの原因がわからず
このころ、突然バラが枯れることが何度か起こっていました。
はじめにスタンダード仕立ての花友禅が枯れ、ついで2m級のイエロークイーンエリザベスが枯れ、樹高1mに育ったミニバラ・オーバー・ザ・レインボーが枯れ、1.5m四方に育ったアイスバーグが枯れました。
そんな中、ついにスノーグースとローゼンドルフシュパリースホップにまで魔の手が伸びて、発狂しそうでした。
全く原因がわからず、オロオロしていたところ、カミキリムシの幼虫「テッポウムシ」の被害に気が付きました。
株元チェックで被害の多発に気づく
株元をすべてチェックすると、ほとんどのバラに怪しいところが見つかりました。
プリンセス・ミチコにも被害がわかり、のこぎりで株元をギコギコ切り落とし、中に潜んでいた白い芋虫をハサミの先で突き倒しました。
直径10cmくらいまで育っていた株元が、ま半分になりましたが、プリンセス・ミチコはその後も元気です。
ローゼンドルフシュパリースホップも、被害にあっているらしいところが数箇所見つかりましたが、芋虫(テッポウムシ)を見つけられず、どんどん枯れ込んでいって、被害前の1/10くらいのサイズにまで縮んでしまったときは、もうダメかも?と何度も思いました。
テッポウムシの被害にあったバラはなんとなく元気がない
ほとんどのバラがテッポウムシの被害にあい、何本かのバラについたテッポウムシをあぶり出し、捕殺して救済した経験から、テッポウムシにやられているかもしれないバラの様子が何となく分かるようになりました。
例年になく、なんとなく元気がなくて、なんとなく花数が少ないようなときは、テッポウムシが巣食っているようです。
「なんとなく、なんて、掴みどころがない」と思うかもしれませんが、完全に元気がなくなるわけではないので、「なんとなく」です。
そして、極めつけが、テッポウムシの被害がピークに達して枯れる寸前になった春、去年のツケを払うかのように、見事な花が一斉に咲き誇ります。
そして、その花が全部咲ききる前に、一斉に枯れ始めます。
枯れ始めてから、枯れてしまうまでは、1週間かかりません。
なんとなく元気が無いうちに対策できれば助かることも
バラがなんとなく元気が無いうちに、テッポウムシをあぶり出そうと努力した後は、なんとか翌年以降もバラが持ち直すことがあります。
持ち直すか持ち直さないかは、バラの強さと被害箇所にもよります。
青龍は、下草で隠れていた細い株の両側から2匹のテッポウムシに食い尽くされ、中央が定規のようになってしまったので、テッポウムシを捕殺しても生き残れませんでした。
芳純は、直径15cmほどの株のど真ん中を毎回食い破られたので、2~3回被害にあっても枯れてはいません。
ローゼンドルフシュパリースホップは生きてさえいてくれれば
件のローゼンドルフシュパリースホップは、土のすぐ上のあたりで壁面に近いところに毎回テッポウムシが潜んでいるようで、何度も怪しい時があり、かなりほじくりましたが、見つけられないままになっています。
もうちょっと確実にいそうなところを見つけないと、のこぎりをむやみに入れられず、結局発見できたことがありません。
それでも生き残って、リカバリーしたのは、やはり強健種だからなのでしょう。
今後日照もイマイチになることから、やっぱり生き残ってさえいてくれればいいと思います。
コメント
おはようございます さすがに遠州地方も寒くなってきましたね
この記事読んでヒェ〜と思いましたよ。カミキリ虫を探すお姿が想像できました。
私も虫探していると、顔が怖いからーと言われますもの、目もなんだか怪しいし…
うちの紅葉もヤツラにやられましたよ、おそらく
ローゼンドルフシュバリーホップさん、いいですねー
東側道路に面した20mあまりのフェンス、内側にレイズドベッドを8個作ってシュラブローズ植えましたけどやはりあと3年はかかりますね、頑張っているのはアンジェラと
ピンクつるサマースノーだけ
こちら二本は凄まじいことになってます。誘引がめちゃくちゃです
本日はやっとお日様が出てきたので、何をしましょうかね?
こまめままさん、こんにちは!コメントありがとうございます。
テッポウムシ対策のために、某大学でカミキリムシを大量飼育して研究を進めても、未だ画期的な対策は見つかっていないようです。
はよすすめてんか!
クラウドファンディングしたらぜひ賛同したい!
って思います。
ほんと、研究が進むのが待ち遠しいです。
強健種は3年位で格好がつくようになりますが、それなりサイズに育つには、たいていどれも5年はかかってしまいますね。
春以降ほとんど咲かないものに限って、すぐに格好がつく半面、育ちすぎに。
長野の自宅近辺では、モッコウバラを持て余している方をよく見かけます。
すでに剪定もする気がないようで、葉っぱ取りも全くしないし、ボーボー突き出しています。
もし、どうしたらいいですか?と聞かれたら、冬場に1/3以下まで切り戻して、育て直すのを進めようと思っています。
まぁ 早速お返事ありがとうございます、5年ですか—
せっかちな私は待てるでしょうかね、自宅リフォームに合わせてザ和庭にだんだん薔薇を植え始めて3年です。KORDESのノブァーリスとクリスチアーノはさっさと大きくなりましたが、ピエールさんはなかなかお目にかかれません。お隣さんからもいつになったら
パーゴラにいっぱいになるのか?と
今度聞かれたら5年よ!と、そしてその頃には垣根の細葉 マキの木 もしげるわよーと
伝えてあげます あーその前にパーゴラを塗りなおさなくては
明日は米原にあるローザンベリー多和田さんに行ってきます。今年から冬期の営業始めたらしいですので、大好きなつるバラの誘引の姿を見てきますね。
あいにく雪は全く無いそうです!
こまめままさん、コメントありがとうございます。
返信が遅くなりました。
私も3年って長いなあといつも思っていましたが、ガーデニングで5年なら、まあ普通かなと思うようになりました。
すぐすぐ。あっという間です。
米原、雪がないようで、良かったです。
私自身、寒冷地でも暮らしましたが、暖地出身なので、雪が降ったらよほどのことがない限りでかけません。
温室もあるでしょうし、冬でも花なし、ってことはないでしょうから、冬支度の見学も兼ねて楽しめますね。