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100均でも手軽に購入できるようになった「クワズイモ」は、お芋がででんと地上にあって、葉っぱが可愛い観葉植物。
シュウ酸カルシウムがたくさん含まれているのでエグくて食べられないから、「クワズイモ」とまとめて呼ばれていますが、見た目のとおり、里芋の仲間です。
クワズイモの名前で流通しているのがほとんどですが、学名の「アローカシア(Alocasia)」で流通していることもあります。
大きな葉っぱに個性的な柄がある「アマゾニカ」もアローカシアの仲間ですが、お芋は地中で育てます。
「クワズイモ」にも種類がある
一口に「クワズイモ」といっても、葉っぱの形にバリエーションがあることからもわかるように、クワズイモにも種類があります。
大きくなると葉っぱが1mにもなろうかという大型になる「クワズイモ」、更に大型になる「インドクワズイモ」、インドクワズイモの葉に白い縞模様が入る「白斑入りクワズイモ」、ハート形の小ぶりの葉っぱの「シマクワズイモ」は「ヒメクワズイモ」とも呼ばれます。
アローカシアは熱帯アジアを中心に約70種類がありますが、沖縄や南西諸島にも3種類が自生しています。
アローカシアの大部分は20℃以上の環境でないと、枯れてしまう、寒さに非常に弱い物が多いのですが、「クワズイモ」として流通している品種は5℃以上の環境であれば越冬できます。
クワズイモは水切れに弱い
クワズイモは高温多湿を好み、水切れに弱いので、土がカラカラに乾くまで水やりを控えると、葉っぱがぐったりしてしまいますが、鉢皿に水が溜まったままにすると、根腐れしてしまって、やはり腐りやすくなってしまいます。
クワズイモに水やりをするときは、表面の土が乾いてきたらたっぷりと水やりし、鉢皿に水を貯めないのが基本です。
多少水をやりすぎてもクワズイモはすくすく育ちますが、鉢皿に水をためていると腐敗菌などが繁殖しやすいので、鉢皿に水を貯めないようにするのがおすすめです。
クワズイモは里芋の仲間なので、葉っぱから水がたれてしまうことがありますが、そういうものだと考えて、濡れたら困るようなものを近くに置かない工夫も大切です。
室内栽培することが多いクワズイモは、葉っぱにハダニやカイガラムシが付きやすくなるので、葉っぱの裏表に水をしっかりかけておく「葉水」をこまめに与えることで予防しておきましょう。
クワズイモは寒さに弱く、冬場、休眠気味になるので、乾燥気味にしたほうが越冬しやすくなります。
冬は、春~秋よりも土がもう少し乾くまで待ってから、水やりするようにします。
天気のいい日の午前中に、暖かくなってからぬるま湯をたっぷり与えて、鉢皿に水が残らないようしっかり水切りしておきましょう。
なるべく明るいところで育てて
ワズイモはある程度耐陰性があるので、通年室内栽培が可能ですが、日当たりの良い場所で育てないと、葉っぱの茎がヒョロヒョロになって、だんだんと垂れ下がってきます。
下の方の葉っぱの葉色がどんどん黄色くなってくることもあるので、なるべく明るいところで育てるようにしましょう。
たまに日光浴させたほうがいいと考えて、真夏に炎天下に急に出したりすると、刺激が強すぎて葉焼けしたり、場合によっては枯れてしまいます。
生まれたてのベビーを真夏の直射日光で日光浴させるのと同じ危険なことなので、屋外に出すのであれば、柔らかな日差しから徐々に明るいところに移していき、慣らしていく必要があります。
春先に、明るめの日陰に1~2日、更に明るめの日陰に1~2日と、段々と明るいところに移していって、日当たりに移した上で屋外栽培を続けていたものであれば、真夏の炎天下でも耐えられます。
急な日光浴は枯れる元です。
室内栽培していて間延びしてくるようであれば、室内で今より明るい場所に置き場所を替えてみて、様子を見るようにします。
1週間以上経っても元気にならないのであれば、屋外の明るめの日陰に移して様子を見ましょう。
クワズイモを育てる土選び
水はけと水持ちの良い土を好むので、普通の培養土や赤玉土の小粒に、バーミキュライトやパーライト、川砂などをブレンドして水持ちと水はけを改良した土を用いるのがおすすめです。
サボテンや多肉植物用の土に植えて、こまめに水やりする方法でもよく育ちます。
ハイドロボールやセラミスのような発泡煉石もおすすめですが、発泡煉石に植え付けるときは、鉢を外して根の周りの土を落とし、きれいに根を水洗いしてから植え付けましょう。
鉢穴のない容器で底の方に水をためて、根腐れしないようにゼオライトなどをブレンドしてハイドロカルチャーで育てると、ふとした時に腐敗菌が発生しやすくなります。
こまめに水替えするか、普通の鉢穴のある容器に植えて、土と同じように育てたほうが根腐れしにくくなります。
芋がぶよぶよしてきたら
ふとした時に腐敗菌などが入り込み、芋がぶよぶよしてくることがあります。
ぶよぶよしている部分は回復しないので、それ以上に広がらないように、芋が硬い部分まできれいな刃物でカットします。
芋の硬い部分がない場合は、茎の部分が変色していなければ挿し穂にして挿し木で育てることができます。
挿し穂は、切り口を流水でしっかり洗い、1~2日乾かしてから、挿し木しましょう。
きれいな芋の部分は、根がなくなってしまったとしても、また、そこから育てることができます。
芋は腐敗菌が入り込まないように、切り口が乾いてくるまで1~2日乾かしておいてから植え付けます。
切り取った部分が地上部の場合は、乾くまで待たなくてもそのまま植え付けても構いません。
腐敗菌が再び繁殖しないように、古い土はなるべく取り除いて、新しい土に植え替えましょう。
ハイドロボールなどの発泡煉石は、排水溝ネットに入れて流水でしっかり洗ってから、熱湯をかけて消毒し、1~2日乾かしてから再利用すると安心です。
葉っぱが黄色くなっても慌てないで
クワズイモが成長すると、下の方の葉っぱは自然に黄色くなってくることがあります。
寒くなると、自然に葉っぱがいくつか黄色くなって、落ちてしまうこともあります。
自然なことなので、黄色くなった葉っぱは、手で取り除いておきましょう。
10℃を下回ると枯れることがあるので、寒すぎないか、確認しておきましょう。
日当たりが極端に悪い場合も、葉が黄色くなることがあります。
茎がひょろひょろしているようであれば、日照不足です。
もう少し明るい場所に、置き場所を替えましょう。
鉢の中が根で一杯になっている場合も葉っぱが黄色くなってくることがあります。
まず鉢底を覗いて見て、根が飛び出していないか確認しましょう。
根が飛び出していたら、植替えの時期が来ています。
古い土を1/3ほど落として、伸びすぎたり傷んだりしている根を切り落とし、一回り大きな鉢に新しい土で植え替えましょう。
植え替えの適期は5~8月の気温の高い時期ですが、冬であっても、枯れそうに弱っているなら、植え替えたほうがリカバリーできる確率が高くなります。
大きくなりすぎるから肥料は控えめに
クワズイモは、肥料を好み、肥料を与えるとぐんぐん大きくなります。
ぐんぐん大きくしたい場合は、春~秋にかけて、水の代わりに液体肥料を2週間おきぐらいに与えたり、緩効性化成肥料を株元に置くようにしましょう。
地上部がぐんぐん大きくなるときは、当然地下部もぐんぐん大きくなるので、根詰まりしやすいので、根詰まり気味になる前に植え替えるようにしてください。
ゆっくり成長すればいい場合は、肥料は控えめにし、仮に肥料を全然与えなくても芋なので、ある程度は成長を続けます。
始終植え替えたり、これ以上大きくなると困る場合は、肥料は控えめに育てると大きくなるスピードを抑えることができます。
100均からやってきた我が家のクワズイモ
我が家のクワズイモは、コバエぶんぶん状態を家族が嫌がるので、ハイドロカルチャーに植え替えて育てています。
現在のクワズイモは2代目で、先代は5年ほど育てていましたが、不在の間にハダニが大繁殖してしまい、葉っぱの痛みが激しく、洗ってもベニカXスプレーしても収まらないため、傷んだ葉っぱを取り除いたところ、どんどん弱っていって、芋がどんどん小さくなって、やがて枯れてしまいました。
2代目クワズイモがOh~! No~!
2代目のクワズイモも先代同様、ポットを外して、手でできるだけ土を取り除き、根を水洗いしてからハイドロボールに植えて育てていました。
植え替えて2週間ほどの間は、ストレスのためか、葉っぱがどんどん落ちていきましたが、やがてぐんぐんと伸び始めました。
思わずニンマリする可愛い育ちっぷりです。
2代目クワズイモはバスルームにおいていて、入浴後、風呂洗いをするときに、他のグリーンたちと一緒に、水やりしながら水切りかごに入れ、まとめて洗面台に移動させ、風呂洗い後カゴごとバスルームに戻し、定位置に並べ替えていました。
しかし、ある時どういうわけか、バスルームに戻すときに洗面台の蛇口に引っ掛けて、地上部がボッキリ折れてしまいました。
折れたからって諦めない
しくしく泣きながら、地上部分はコーヒーカップにハイドロボールを入れたもので育て、芋の部分はそのままバスルームで育て続けました。
コーヒーカップは穴を開けずに、上から水をしっかり与えて、上からしっかり水切りする方法で育てることにしました。
ゼオライトなど根腐れ防止剤は入れていません。
1週間しないうちに、地上部分からは根が伸びているのが見えてきました。
芋の部分は、芽と思しき部分が膨れてきて、葉っぱが2箇所から出てきました。
そんなことをするつもりがなかったのに、2株に増やしてしまいました。
芋の部分はそろそろ植え替え時
クワズイモがボッキリ折れる前、根が鉢底からチョロ見えしていたので、え~~3月末に買ったのに、もう植え替え時~~!? 2ヶ月経ってないじゃん!と困っていたのですが、折れたら、根が消えていました。
地上部にダメージが加わったら、地下部にもダメージが加わったのでしょうか?
とはいえ、哀れな姿になってしまったクワズイモ。
「新しいのにしたら?」という夫を無視して育て続けたところ、芽が膨れてきました。
喜ぶ私に、「葉っぱを出す芽は一つに絞ったら?」と夫。
絞った芽の方が元気に育つとも限らないから、もう少し育つまで絞らない!という私に、「絞ったほうが芋にはいいと思うけど」と更に追い打ち。
せっかく出た芽なので、もう少し育てたい私。
ま、芽かきしたとしても、その芽も、新しく育てるかな♫