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2018年5月12日に、はままつフラワーパークで咲き誇っていたバラの花々から、分類を見ていく「バラの咲き方・花形ガイド」その4です。
ここでは、丸弁平咲きと芍薬咲きについてご紹介しています。
2018年6月15日に長野県中野市 一本木公園で撮影したものも追記しました。
丸弁平咲き
花びらの縁が外側に反り返っていないもので、縁が尖っていないものが「丸弁」です。
「平咲き」なので、横から見たら平らになっています。
どんなバラも咲き進むと、この形になるものがほとんどですが、きれいな状態でこの状態になるものを、分類すればいいのでは?と思います。
アイスバーグ
1958年 ドイツ・ゴルデス社 作出
白バラの名花で、世界バラ会殿堂入りしており、バラ愛好家が必ず1株は持っていると言われています。別名「白雪姫」。
とにかく、圧巻の花数を誇る品種です。
四季咲き、花径8~10cm【中輪】半八重咲き(8~20枚)の丸弁平咲き
一重咲きの野生種のバラの花びらの数5枚を基準として、7~8枚を準一重咲き、8~20枚のものを半八重咲き(セミダブル咲き)といいます。
樹高1.0m前後 半直立性で、横にかなり広がりますが、刺が少ない。
花が房状につくフロリバンダ(F)ですが、クライミング(CL)の「つるアイスバーグ」もあります。
香り: 微香ですが、ティーのいい香りがします。
花色 : 白
ケアフリーワンダー
1990年 フランス・メイアン社作出 の修景バラ(自分で古い花の花首を落とすタイプ)
四季咲き、花径6~7cm【中大輪】丸弁平咲き、花びらは10~15枚
樹高0.8~1.0m ですが、暖地で庭植えにすると、1.6mくらいまで巨大化することも。
フロリバンダローズ(FL)で直立性(木立性)
香り:微香
花色 : 濃桃色で裏が白い
1991年AARS受賞。
ヨハン・シュトラウス
1996年フランス・メイアン社作出
19世紀ウイーンの作曲家ヨハン・シュトラウス2世にちなんだバラ。
四季咲き、花径10~12cm【大輪】丸弁平咲き、花びらは40~45枚
樹高1.3m 横に少し広がります。
ハイブリットティーHT(木立性のバラ)ですが、少し横に広がる感じに育つので、半平張り性があり、枝分かれも多くなって花が房咲きになるので「スプレー・ブッシュ」とも。
香り:微香性
花色 : 中心がソフトピンクに染まるアイボリー
ディスティニー
1989年 フランス・メイアン社作出
四季咲き、花径10~12cm【大輪】丸弁平咲き、花びらは18~20枚
樹高0.9~1.2m ですが、地植えにすると大株に育ちます。
フロリバンダローズ(F)で直立性(木立性)
香り:微香
花色 : 白にピンクの縁取りがあり、咲き進むとピンクがだんだんと濃くなっていきます。
紫の園
1980年 日本のアマチュア育苗家 小林森治氏作出
ブルーローズ「たそがれ」の改良品種で、より青みの強いラベンダー色で、花びらが軽くウエーブしています。
ブルーローズですが強健種です。
四季咲き、花径7cm【中輪】丸弁平咲き、花びらは9~16枚
樹高1.0m ✕ 幅 0.8m
房状に花がつくフロリバンダローズ(F)で直立性(木立性)がありますが、半横張り性です。
香り:微香
花色 : ラベンダー色
マチルダ
1988年 フランス・メイアン社 作出
別名のひとつの「シャルル・アズナーブル」はフランスのシンガーソングライターに捧げられ、つけられた名前です。
「ベッドフォードビューの真珠」、「誘惑」などの別名もあります。
四季咲き、花径7~8cm【中輪】丸弁平咲きで、開花が進むと花びらにウエーブが入ります。花びらは20枚
樹高1.0m
房状に花がつくフロリバンダローズ(F)で直立性(木立性)がありますが、横張り性もあります。
香り : 微香
花色 : 白に淡いピンク色の覆輪
万葉
1988年 日本 京成バラ園芸 作出
四季咲き、花径10cm【中輪】丸弁平咲きですが、花びらにウエーブが入っているので、波状弁平咲きにも分類されます。花びらは30枚
樹高1.0m
房状に花がつくフロリバンダローズ(F)で直立性(木立性)がありますが、半横張り性があります。
香り : 微香(ティーの香り)
花色 : アプリコットオレンジ
ジャルダン・ドゥ・フランス
1998年 フランス・メイアン社作出
「ジャルダン・ドゥ・フランス」は、「フランスの庭」を意味しています。
トゲが少なく扱いやすく、切り花としても人気があります。
四季咲き、花径7cm【中輪】丸弁平咲きですが、花びらにウエーブがはいります。
花びらは22~28枚ですが、多花性が強いため、ひと枝に8~15輪花をつけます。
樹高 0.9~1.3m
房状に花がつくフロリバンダローズ(F)で直立性(木立性)がありますが、半横張り性もあります。
香り : 中香(ティーに青りんごの香り)
花色 : サーモンピンク
ハマナス
日本原産の原種のバラ。
ハマナシとも呼ばれます。
春~秋まで咲く返り咲き。花径6~8cm【中輪】一重咲きの丸弁平咲き。花びらは5枚。
細かいトゲがびっしり付いていて、大きなローズヒップがとれます。
樹高 1.5m
シュラブ(S)樹形になります。
香り : スパイシーな香りがすると言いますが、育てて香った記憶がありません。
花色 : 紫がかったピンク、または白があります。
コンチェルティーノ
1978年 フランス メイアン社作出
四季咲き、花径5cm【中輪】半八重の丸弁平咲きですが、花びらにウエーブがはいります。
花びらは20枚ですが、多花性が強いため、ひと枝に20輪くらい花をつけます。
樹高 0.9m
房状に花がつくフロリバンダローズ(F)で半横張り性です。
香り : 微香
花色 : オレンジがかった赤・朱赤
(撮影:2018年6月15日 長野県中野市 一本木公園)
芍薬咲き
文字通り、芍薬のように咲く咲き方です。
縁に切れ込みが入ったフリルのような花びらが、カップ咲きになっていて、まるで芍薬の花のように咲くので「芍薬咲き」といいます。
イヴ・ピアジェ
1983年 フランス・メイアン社 作出
切れ目がある花びらがフリルのようで可愛らしく、ウエーブもかかっています。
切り花としても人気があります。
「イブ・ピアッチェ」「イブ・ピアジェ」とも言いますが、スイスの名門ジュエリーブランドピアジェ社会長イヴ・ピアジェ氏に捧げられたバラなので、「イヴ・ピアジェ」が私のイチオシ。
四季咲き、花径14cm【大輪】切れ込みが入ったフリル状の花びらのカップ咲きなので、「芍薬咲き」。花びらの数は 70~80枚
樹高1.3m ✕ 幅0.8m
ハイブリットティー(HT)ので木立性ですが、横張り性があるので、やや広がったブッシュ状に育ちます。
香り: 強香 (ダマスク・モダン)
花色 : 紫がかったローズピンク