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夫の実家で、「胡蝶蘭がだめになった」と義母がため息をついていました。
サイトに素敵なコメントを贈ってくれるこまめママさんも、胡蝶蘭の栽培に失敗されたとか。
(こまめママさんからコメントをいただきました。こまめママさんちの胡蝶蘭は見事復活されたそうです。おめでとうございます。)
胡蝶蘭は一度咲いたら1か月以上花を咲かせ続けてくれるコスパの高い花。
私自身、枯らしたこともあります。
でも、胡蝶蘭は本来、水さえやってりゃOKの世話いらず。
どうしたら長く栽培できて花を何度も咲かせられるのか、夫の実家の胡蝶蘭を例に、失敗の原因から探ってみましょう。
夫の実家の胡蝶蘭の枯れるまで
今回夫の実家で枯れ果てた胡蝶蘭は、職場で花の終わった胡蝶蘭を丸ごと処分するというので、丸ごとも義妹がもらってきたもの。
寒さで枯れないように、日当たりはイマイチですが、蛍光灯の明かりがよくつけられるキッチンの、エアコンのそば近くで越冬させたようです。
直接温風は当たっていないと思います。
春頃、新しい葉っぱを出したので、5月に素焼きの鉢に一株ずつ、培地丸ごと入れ替えて植え替え、ゴムの木やリプサリスを置いているあまり日当たりがよくない縁側に置き場所を変えました。
しばらくすると、どんどん枯れこんできたので、日当たりに出し、枯れ果てました。
7月下旬に私が見たところ、完全に乾ききって、葉が一枚もなくなっていてました。
根っこが生きていれば、再生も可能かな?と思ったのですが、培地にバークチップを使ったらしく、アリが巣を作っていて、そのまま即処分になりました。
夫の実家の胡蝶蘭が枯れた原因
義妹は鉢ごと園芸店に持って行って、「どうしたらいいの?」と聞いて、お店の胡蝶蘭に最も詳しい方にアドバイスをもらい、それに従って手入れをしたようです。
「あー、間違いだらけだね」と私はばっさり。
お店の方のアドバイスは、
できるだけ暖かい環境で越冬させる、できれば15℃以上。(これは正しい)
5月まではとりあえずこのままで育てる。(すでにアウト)
5月になったら、小さな素焼きの鉢に一株ずつ植え替える。(時期がザックリ過ぎ。気温を考慮していない)
「ちょっと大きいかな?」といいつつ素焼きの鉢をすすめる。(かなり大きすぎる、アウト)
はじめての方は、バークチップで育てる方がいいと、バークチップをすすめる。(かなりアウト)
5月まではそのままで育てるけれど
お店の方の言うように、彼岸を過ぎてからの胡蝶蘭は、植え替えも何もしないでそのまま育てるようにしますが、まるっとそのままではありません。
胡蝶蘭の足元に敷き詰められている水苔を外してしまう必要があります。
花が付いていてもいなくても、私は必ず真っ先にやります。
水苔の下には、チープなポリポットに入って、発泡スチロールで動かないように固定された胡蝶蘭の株が入っています。
株をポリポットから取り出して、培地を入れ替えるといった作業をしないで、現状を維持して育てるので、「そのまま育てる」といわれたわけです。
水苔を外しておかないと、株元の様子がわからず、根の周りの水苔が乾いているのかいないのかわからないので、上の飾りの水苔だけは必ず外して育てましょう。
ちなみに、私は必ずセリアのフラワーベースの上に鉢を置いて、下からも十分に換気があるような状態で管理しています。
彼岸から5月までの胡蝶蘭の正しい管理は?
エアコンの風の吹き出し口はさけて、できるだけ暖かい場所で越冬させます。
日当たりは二の次ですが、暗すぎる場所よりは明るい室内の窓に比較的近い場所がおすすめです。窓に近すぎると、寒風が心配なので、少し離します。
水苔が乾いていたら、株元にじょっじょっという感じで水を与えます。
私は大体、5日~10日くらいの間隔になっています。
上の飾りの水苔を外しておく以外に、栽培環境はなるべく変えずに、風通しのよい場所で育てます。
枯れた決定打!5月に丸ごと植え替える
枯れた決定打は、5月の植え替え。間違いだらけです。
植え替えの適期が5月以降というのは間違いではありません。
しかし、水苔がめちゃめちゃ汚くなって、胡蝶蘭が弱ってきていない限り、私は植え替えません。
プロの仕立てた胡蝶蘭は、培地もいいのを使っているので、2年くらいではどうにもなりません。植え替えそもそものが失策ですね。
どうしても植え替えたいときは、5月~秋のお彼岸までの間で、気温が20~25℃くらいの過ごしやすいときを狙って植え替えます。
素人には水苔よりバークチップの方が管理しやすい??
胡蝶蘭は、水苔に植えられていることが多いのですが、バークチップに植えられていることもあります。
いずれにしろ、プロが仕立てた胡蝶蘭は、培地の中の菌のバランスが良い状態に保たれています。
胡蝶蘭を植え替えるとき、汚くなった培地は取り除き、きれいな部分はそのまま、減った分、新しい培地を加えて使います。
せっかくいい状態になっている培地を丸ごと取り替えてしまうと、胡蝶蘭の受けるダメージは計り知れません。
もともとバークチップが使われていればバークチップを使った方が胡蝶蘭のダメージは少ないのですが、義妹の胡蝶蘭はもともとは水苔を使っていました。これを丸ごとバークに変えろというのはおバカとしか言いようがありません。
栽培環境はできるだけ変更せずに、よい状態のものは取り替えずに使いましょう。
また、バークチップはアリが好んで巣を作ります。
アリが多い環境では使うのはお勧めしません。使う場合は、アリに注意してください。
胡蝶蘭はせまっ苦しいところが好き
義妹は、直径15cmの鉢に、ポリポットも外して胡蝶蘭を植え替えていました。
ゆったり植え替え。これがいちばんまずいです。
ポリポットに根っこが折れるか??と思いながらぎゅうぎゅう詰め込む。
胡蝶蘭はぎゅうぎゅう詰めだと枯れませんが、広々してストレスがない環境に置くと枯れることがあります。
ポリポットがちょうどぴったり入る素焼きの鉢に、ポリポットごと入れるのが私のおすすめです。
素焼きの鉢はざらざらしているので、ぎゅうぎゅう詰めると根にダメージが来そうだし、植え替えたいとき根が張り付いて取り出しにくくなります。
素焼きの鉢くらい重くないと胡蝶蘭が倒れるので、鉢ナシ・ポリポットだけはおすすめしません。
胡蝶蘭を日当たりに出すのは栽培に慣れてから
胡蝶蘭は、季節によって30~70%の遮光をしながら、屋外の風通しの良いところで育てるのがセオリーですが、素人に30~70%の絶妙遮光は難しいもの。
30℃を超えると弱るし、はじめて育てるのであれば、通年あかるめの窓辺で室内栽培するのがおすすめです。
私は10年以上、室内栽培オンリーでした。
最近は、室内が植物だらけなこともあって、バラの枝葉で遮光しつつ屋外栽培していますが、ちょうどいい具合に維持できる自信があること、実験も兼ねていること、枯れても気にしないことからやっているだけで、はじめての方が育てるのに適した方法だとは思えません。
ずっと室内栽培だから日光浴させようと急に炎天下に出すのは、枯らそうとするのと同じなので、やめましょう。
5月から彼岸までの胡蝶蘭の置き場所と管理
胡蝶蘭を大きな鉢からポリポットごとだして、ポリポットがピッタリ入る素焼き鉢に移して一株ずつ育てることもできますが、そのまま大きな鉢に入れたまま育てても何の問題もありません。
置き場所は、明るめの窓辺にしますが、直射日光が当たるような場所は明るすぎます。
葉っぱがほこりなどで汚くなってきたときは、ぬれタオルでさっと葉の表面を拭きましょう。
5月から彼岸までの胡蝶蘭の水やり
水苔が乾いていたら株元からジョジョっという感じで水やりします。
彼岸から5月までと変わりません。
違いは気温が高いから水やり頻度が高いくらいでしょうか。
水苔が乾きすぎると水を含みにくくなるので、乾きすぎたと思ったときは、何回か水をあげて、水苔をしっとりさせます。
病気か?!と思うときはポリポットを外してみますが、できるだけ植え替えしないでほったらかしにしましょう。
胡蝶蘭の開花期間と肥料
肥料??ほぼやったことはありませんが、それでも毎年花は咲きます。
開花期間中は、日照不足でも問題ないし、肥料もいらないといわれています。
ごくまれに、水やりしたいときに液体肥料が余っていたら、さらに薄めて与えます。
開花時期は、非常に気まぐれなので、12月に咲くこともあれば、3月、9月、なんてこともあり、いつ咲くのかは胡蝶蘭に聞いてください。
一度咲くと2か月近く咲き続けるので、複数鉢あれば、年中咲いています。
元気だった胡蝶蘭の様子が明らかに変になったとき
元気に育っていた胡蝶蘭が、何もしていないのに、突然元気がなくなることがあります。
培地の菌のバランスが崩れていることがあるので、ポリポットから出して根の様子を見ます。
汚くなった水苔を外し、傷んでぼそぼそ・カスカスになり、細い針金のような芯だけが残った根っこは切り取ります。
使う刃物は消毒して
胡蝶蘭の根を切るハサミは、必ずアルコールで消毒したものか、バーナーであぶったものを使います。
新しいカッターナイフの刃を使ってもかまいません。
清潔でないものを使うと、そこからさらに菌が侵入して枯れ果てる原因になってしまいます。
新しい水苔は水を含ませて絞って使う
取り除いた汚れた水苔の分、新しい水苔を加えますが、水を含ませてギュッと絞ったものを使います。
古いきれいな水苔とともに拳大の固い水苔ボールを作り、その上にきれいにした胡蝶蘭の根を被せ、周りにも絞った水苔を絡ませてからポリポットに戻します。
隙間から、ぎゅうぎゅうになるように絞った新しい水苔をさらに差し込んでおきます。
腐ったり異臭がするとき
何らかの菌が入り込んだのか、胡蝶蘭の葉が腐ってきて、異臭がしてくることがあります。
あれよあれよとみているうちに、葉がどす黒くなっていくことも。
おかしいな?と思ったら、まずは根の状態を確認します。
ナメクジが巣くっているケースもあるので、その場合はナメクジ退治すれば助かります。
しかし、何らかの病気の場合は、よくわからないのがほとんどです。
プロは薬剤を使って救出するのでしょうが、素人は使いこなせません。
感染拡大を防ぐためにも、様子のおかしい胡蝶蘭を、周りの胡蝶蘭から隔離して様子を見るか、その株だけを処分します。
これまでに、とてもいい状態の胡蝶蘭が、あれよあれよという間に調子を崩したこともあります。
ご縁がなかった株と思って、あきらめるしかありません。
豪華すぎる花付き胡蝶蘭を激安ゲット!
母に贈る香りのバラを買いに行って、2株980円という激安胡蝶蘭を見つけたので、夫の実家のリベンジ胡蝶蘭栽培用に購入しました。
手のひらサイズの花がたくさんついていて、紙でカバーまでされています。
開いているであろう、胡蝶蘭が植えられていた豪華な鉢に入れて育ててもらいましょう。
今度は植え替えたりしないよう、しっかりアドバイスします。
コメント
へへへ こまめままでーす。毎日暑いですね
タイトルの胡蝶蘭ですが、なんと 復活したんですよ!4鉢も
冬場室内に入れ 四月ごろ外に出して可愛いがっていた新芽が枯れてしまい
じつはもういらない!とほっておいた物を 旦那が君子蘭とともに陽当たりが良い、だけど
建物の影になる雨が当たらない場所に並べて フーンもう咲かないわよ~~と見ていたら
あれ!?7月くらいから蕾がつき 現在一株四輪も咲いてます
思うにものすごく手をかけ過ぎて、期待が重かったのではないでしょうか、
反省しつつまるで自分が育てたかの様に図々しく玄関に飾っております。
またインスタにアップしますね
こまめママさん、コメントありがとうございます。
胡蝶蘭復活!旦那様に拍手ですね。
胡蝶蘭は基本ほったらかしが一番。
私も水やりと花殻摘みくらいしか、普段はやりません。
蘭は高い、蘭は難しいと思われがちなので、もっと広く普及したらいいなと思います。
バラの方がナンボか大変ですよね。
インスタ、楽しみにしています。
私も更新しなくちゃ。
将来はランを栽培してみたいと思いながら、お値段が…栽培スペースも…と、気後れしています。きなりのすももさんのサイトを見てウズウズしてしまいます。
バラの栽培では開花苗から新苗へとチャレンジしていきました。やはりランも初心者はしっかり開花した鉢苗から経験した方がいいのでしょうか?
胡蝶蘭は基本、ほったらかし?肥料なし、水遣りのみ?バラの方が大変?
なんと!かなりイメージが変わりそうです 笑
ちったさん、こんにちは。お返事が遅くなり申し訳ありません。
私が初めて栽培にチャレンジした胡蝶蘭は、380円の花がほとんど終わったものでした。
チープなお値段で購入すると、だめもとで挑戦できるのでお勧めです。
小市民な私には、いくらなんでも、1万円の蘭に思い切ったことはちょっと無理。
蘭を多く扱っているショップで、花が終わりかけるとたたき売りすることがあります。
あししげく通って、タイミングを見逃さないようにしています。
ちったさんも、お近くでさがしてみてくださいね。
アドバイスありがとうございます。
胡蝶蘭でも値下げされることもあるのですねー!
まずは、のんびりとお手頃になった鉢をショップで探してチャレンジしてみたいと思います。ありがとうございました
ちったさま、コメントありがとうございます。
お盆の帰省でバタバタしていて、返信が遅くなり申し訳ありませんでした。
底値はワンコインです。今のところ、360円前後が最安値でした。
豪華な鉢がこの値段では買えないいいのが付いていますよね!
いいのに巡り合えることをお祈りします。