台風一過|さらばハリマグロ

伊勢湾台風を思い起こさせるような大型で強い台風が日本列島を縦断していきました。各地で甚大な被害を引き起こしましたが、幸いにして我が家の直接の被害は、玄関先の守護神ハリネズミの置物「ハリマグロ」が落下により粉々に砕けてしまっただけで終わりました。

余談ですが、なぜハリネズミがハリマグロかというと、田村由美さんのコミックに出てくるハリネズミのハリマグロが好きなので、そこからいただいています。

スポンサーリンク

愛知にいたころは台風準備は必須だった

愛知にいたころ、子供たちが小さいこともあって、「台風が接近する」という情報を入手するや否や、スーパーに駆け込み、2~3日一歩も家を出なくても食べ物に困らないだけの食料品を買い込み、洗濯しようと思っているものはすべて前倒しで洗いまくって乾かせるだけ乾かしました。ベランダの植木鉢はあらかじめ倒しておき、物干しざおも含めて物干し周辺のものは全部おろして風雨で飛ばされたり壊れたりしないように準備していました。

ビデオレンタル店に駆け込むのが遅れると、子供が喜びそうな、暴れたおし防止のために役立ちそうなビデオはすべて消えており、どうやって家の中で暴れたおさせずに過ごさせるのか、頭を悩ませることになりました。

台風の勢力が弱まる前に上陸する沖縄や九州の方が経験しているものはおそらくこんなものではないのでしょうが、愛知でも暴風雨がすごくて直撃中は戸を開けらません。その代わりといっては何ですが、台風一過の後は晴れ上がったきれいな青空のほかに、チリ一つない状態にまで美しく洗われた網戸と窓が唯一得した気分を作ってくれました。

長野に転居したばかりのこと

長野に転居してしばらくした後、「台風が接近する」情報が入り、いつものように食糧を買い込み、物干しを外したり植木を倒したり準備をしていると、学校も子供を早く下校させたらしく、風雨がひどくなる前に子供が帰宅したのでほっとしました。

しかし、そのあと、息子の友達が傘をさして軽装でふらふら遊びに来て、「台風が来るんだよ、帰りなさい!」という私に、「いやだ」と言って居座りました。何なんだ、長野の子供は!と思ったのですが、やいやいうるさい私に根負けして1時間ほどでぶつぶつ文句を言いながらなんとか帰ってくれました。彼らの帰るとき、良かったまだ穏やかな雨だ!と思ったのですが、その後も拍子抜けするほど穏やかな風に、拍子抜けするほどの小雨で、結局台風は何処へ行ったんだ?と思うほど穏やかな雨の一日が終わっただけでした。

近所でも物干しまで外したのは我が家くらいで、ご近所さんにも奇怪な行動に映ったらしく、「植木鉢がどうして倒れているのか」聞かれたときは、しどろもどろに説明するしかなく、長野に来る台風はすでに熱帯低気圧と呼ぶのもおこがましい部類の物しか来ないことを初めて知りました。

長野には「マウント・シールド」があった

長野市街地は、四方を標高の高い山で囲まれています。この山々が「マウント・シールド」と化し、たいていの暴風雨は跳ね返すようです。息子が地元のおじいさんから聞いてきた話によると何十年かに一度、この山を越えてくるパワーあふれる台風がいることがあり、そうなると、今度は山に阻まれて出て行けず居座り続けて甚大な被害をもたらすそうです。

天気予報を見ていると、毎回雨雲が長野近辺を山のところで迂回して流れていくようすが見て取れます。恐るべし「マウント・シールド」パワー。長野ではリンゴやナシ、ブドウにプルーンなどなど、ぶら下がる果物が数多く栽培されていて、台風による落果や擦り傷も心配されますが、このマウント・シールドのおかげで、他府県よりも落果しにくいように思います。

すっかりなまくらって準備不足

長野に移り住んで15年ほどになりますが、愛知レベルの暴風雨が降ること自体めったになく、暴風雨が長く続くこともまずなく、ちょっと強い雨が降ると排水溝があふれ出す脆弱な排水路しかありませんが何事もなかったかのようにやっていけています。

おかげで台風準備をしなくなって早15年、今度も台風が来ていると言っているにもかかわらず、落ちたら砕けるボロボロ状態のハリマグロを下におろしておく心遣いもしないまま、砕け散ってしまったのでした。

実のところ、ハリマグロのことは頭になくて、自宅の門柱のところギリギリを車が駆け抜けていくので車の寄りすぎを防ぐために道路との境目近くに置いてある大きめの植木鉢や、昨年のクリスマスイブに自宅駐車場に置いていたマイカーを当て逃げされたので当て逃げ防止に車の近くにも植木鉢を置いているので、これらの周りを重量ブロックで囲んで倒れ防止をしているものの倒れているんではないか、心配していました。

今回、これらの植木鉢はすべて無事だったものの、想定して当たり前なのに想定していなかったハリマグロが落下して大破してしまったのでした。全ては、準備不足のなせる業です。

最近は長野でも長雨・強い雨が増えた

ここ数年、長野でも強い雨が長く降ることが多くなってきました。「長野にしては強い雨だ」「長野にしては長く降るね」と言った会話が日常的に我が家ではなされています。

昨年、はじめて、冬に雨が降る経験をしました。「雪じゃないよ、雨だよ!」三男と大騒ぎしました。なまじな雪より寒く冷たくて、どこにも行く気がしませんでした。

でも、地元民は平気で車でブーブーで出かけるんだろうなあ、雪が3cm積もったら交通がマヒする南国育ちの私には、ちょっとまねできません。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする