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長期の旅行など、不在期間が長いと、植物の水管理ができない、枯れる!!どうしたらいい??と思うことはよくありますね。
楽しい旅行から帰ってきたら、枯れ果てた植物が待っていたら、悲しいですね。
しばらく水やりできない状態でも枯らさないで植物をお留守番させるコツ、ご紹介しましょう。
底面給水は鉢皿だけのものじゃない
鉢皿などに水をためておいたところに鉢をつけておいて、鉢底から水を吸うようにさせたものを「底面給水」といいます。
種まきや挿し木をした後、水切れしないようにするために、よくやるワザですね。
2~3日の留守なら、鉢皿に水をためておけば、大抵の植物は枯れずにお留守番ができます。
これを、もっと深さのある容器で行い、10日位じゃなくならない量の水につけておくと、もっと長く鉢植えの植物をお留守番させることができます。
品種にもよりますが、水やりを欠かすと枯れる植物の場合、水にどっぷりつけておいても簡単には根腐れしないし、2週間程度であれば、問題なく留守番できます。
サボテンを10日、鉢ごと水につけていれば即枯れるでしょうが、アジアンタムなどは、水につけていないほうがすぐに枯れます。
鉢がたくさんあるときはビニールプール!
鉢がたくさんある時、いちいちそれぞれの鉢に容器を用意するのも面倒になります。
まとめて大きな容器に入れておくと、水も大量に入るので、途中で水切れの心配もなく、留守番がさせられます。
我が家では、お子様ではなく、植物専用にビニールプールを買いました。
大きな容器の究極は、ビニールプールです。
(↑の画像はフリー画像です。うちのプールと同じなので、代わりに入れました。夏休みに使うので、その時実際のものと差し替えますね。でかくて出すのが面倒になりました。。。)
「ベランダが狭くておけない」というときは、そうですね~~、お風呂場でしょうか。
ただし、暗すぎると、ビロロ~ンと間延びする「徒長」をしてしまうので、窓のないお風呂場には不向きです。
念の為ビニールシートを敷いておいて、フローリングに置くとか、流しに栓してプール代わりにするとか、工夫してください。
深さのない鉢は、そのまま投入すると水没してしまうので、下に石や台などをおいて、水面から表面の土が出ている状態を保ちます。
そうすると、水位が下がってきたとき、水切れしてしまうこともあるので、できれば深さが極端にない鉢は、それだけを別の容器で底面給水させたほうがいいでしょう。
2018年7月12日実際にビニールプールの活用
おまたせしました!2018年7月12日、夫の免許更新も兼ねて、連休に長野に帰るときに、「ビニールプールに植木鉢インサート」を実行しました。
こんなちょっと?上のビニールプールと別物じゃないの?と言われそうですが、ちょっとじゃないです。
奥行きは2mあります。
アンブリッジローズが入りきれなくて、すでに縁の上に乗っかっています。
ちょっとしか水を入れていないように見えますが、入れてる途中で写真を取ったからで、実際は10cmくらい浸かるようにしておきました。
長野から最後に持ってきた、70cmあるプランター型のスノーシャワープチシャンテは、入るスペースが無かったので、せっかくリカバリーしたのに、またペットボトルを挿してお留守番してもらいました。
4日後の7月16日に戻ってきて点検したところ、水がまだ残っていたし、しんどかったので、7月17日にプールから出して並べ直しましたが、枯れているものはありませんでした。
2018年7月30日、プールに並べる途中の画像です。
結局全部は入らなくなりました。
2019年、新しいプールの増設が必要になりました。
地植えにも使えるペットボトル給水
ビニールプールにつけるには大きすぎて運びたくない大型の鉢植えや、地植えの植物は、水を入れた2Lペットボトルの先に100均でも買えるノズルをつけて、土に突き刺しておくとお留守番ができます。
自然の恵みもあるし、地植えはそれほど乾燥しがちではないので、20日くらいであればお留守番が可能になります。
よく水を好む品種だと思うものや、絶対に枯れてほしくないものについては、2~3本、株の周りに挿しておくと安心です。
しかし、ペットボトル給水は、いろんなところで「役立たず」の烙印を押されていますね。
でも、使う側が性質を理解して使えば、うまく使えます。
ペットボトル給水は出かける2~3日前から挿しておく
ペットボトルの先から水がチョロチョロ出てくるので枯らさないですむシステムです。
水の出が良すぎてすぐに空になってしまったり、逆に穴がつまり気味で水の出が悪すぎる場合は、ペットボトルを挿していても枯れてしまいます。
出かける2~3日前から挿しておいて、水が少しずつ出ているか確認しておく必要があります。
すぐに水がなくなってしまうときは、穴が多すぎるので、ノズルにビニールテープをまいて、水の出を調整します。
一度挿したところにもう一度挿した場合、ノズルと土の間にどうしても隙間が大きくできて、水が出すぎになってしまうので、前と違う場所に挿しましょう。
8号鉢など、小さな鉢植えで心配なとき
8号鉢など、小さな鉢でもペットボトル給水できますが、小さな鉢は水切れが起こりやすいので、心配な場合は、ペットボトル給水に底面給水を合わせた、合わせ技がおすすめです。
置き場所を替えたくない小さな鉢の場合におすすめです。
鉢がすっぽり入る容器に鉢を入れて、ペットボトル給水を挿しておきます。
容器の方に水を入れておいても構いません。
真夏など、帰ってきたら水から異臭がすることがありますが、バラのように根腐れしにくい植物は持ちこたえられます。
先が詰まっている場合が危険
ノズルの先が詰まっていて、水が出なくて、水がたっぷりあるのに枯れてしまうことがあります。
季節によっては、水が大して出なくても持ちこたえることがありますが、10日ほど留守にしていても、水が全然減っていない、もしくは半分も減っていないようなら、詰まり気味です。
一度ノズルの先端を掃除しておきます。
ペットボトルを土にさすときに、ノズルの穴から水がちゅ~~と出るのを必ず確認しておくと、水が出ていなくて枯らしてしまった!という失敗が少なくなります。
残念ですが、確認していても出が悪すぎて、枯れることもあります。
最近のペットボトルはヤグい
「ヤグい」がどこの方言だったか忘れましたが・・・品質がイマイチのことを言います。
ベコンベコンにつぶれます。
人がよく通るところでは、目を引いてしまうでしょう。
おすすめは、烏龍茶とか麦茶の、カチカチに固いペットボトルか、炭酸飲料のボトルです。
バケツ・ペットボトルと紐・チューブを使うワザ
最近、私自身は使わなくなっていますが、バケツ・ペットボトルに水を入れて、紐やチューブを使って植物にお留守番をさせるワザもあります。
たっぷり水を入れた容器に紐や細いチューブの先をつけておき、反対側の先を給水したい土に挿しておく方法です。
専用のキットも販売されていますが、紐やチューブと、バケツ・ペットボトルを利用するとリーズナブルに出来上がります。
毛細管現象という、細いところに水が勝手に入っていくという性質を利用しています。
水を入れた容器は、差し込む地面より上になるようにセットしたほうが、失敗しにくくなりますが、鉢の横においたら失敗するというわけではありません。
なんで使わないのか?問題あるの?と聞かれたら、「そうですね、すっかり忘れておりました」と答えましょう。
30年ほど前、会社の鉢植えがお盆休みの間に枯れそうだから、古タオルを切ってセットしてあげました。
その後、10年以上大して植物の世話をしない時代が続き、さらにその後は、ペットボトル給水とプールなどにドボンする方法で切り抜け続けた結果、忘れ去っておりました。
根腐れしやすい、でも、水切れすると枯れるようなタイプには、最もうまく適応できるのではないかと思います。
屋外で利用する場合、風が吹いてペットボトルが倒れてた、チューブが抜けてた、という失敗がありそうなので、そうならないように置き場所を考えましょう。
植物の性質に合わせてやり方を替えて
例えば、10日留守にするから、すべての鉢植えをプールにつけておこう!とすると、水のやりすぎで枯れる植物も出てしまいます。
サボテン・多肉植物の乾燥を好む種・サンスベリア・ストレリチアなど、もともと1ヶ月に1回程度しか水やりしない植物は、そのまま放置でもお留守番できます。
アジアンタムなどのシダ植物は、たっぷり水がないと枯れるので、途中で水切れしないよう、たっぷりめに水を入れておきます。
大部分の多肉植物は、出かける前に水をしっかりやっていれば、2週間位はなんともありません。
ゴムノキの仲間はさじ加減が難しい植物
ベンジャミン・ガジュマル・ウンベラータといったゴムの木の仲間は、植えてある土によっても異なりますが、少なめの水の量でお留守番させないと根腐れしやすく、かといって水涸れもしやすい品種なので、10日留守にするのであれば、鉢皿に水をためておいて、途中できれいに水がなくなるくらいの水量を調整しておきます。
3日くらいは水がない日があるほうがいい状態でお留守番できます。
水切れが長いと葉が落ちることがあり、小さい苗の場合は枯れてしまうこともあります。
お留守番劣等生No.1はポインセチア
水につけておくと根腐れし、水が途中で切れすぎると枯れかかる、お留守番させるのが最も難しいのがポインセチアです。
ポインセチアはそもそもは巨大化する樹木。
国内で出回っているちっさい鉢植えは幼苗なので、デリケートなのは致し方ありません。
3年育てていたポインセチアでも、水管理に失敗して枯らしました。
たっぷりの水につけて行ったとき、水が多すぎたようです。
帰ってきたときは元気だったのに、水から出しても根腐れが止まらず、あれよあれよと枯れてしまいました。
10日位であれば、鉢皿に少なめの水を入れておき、5日くらいは水がないような乾燥気味でお留守番させます。
場合によっては、ぐったりして枝が垂れ下がり、葉っぱも落ちますが、水やり後、棒で枝を上向きに固定し、様子を見ているうちに回復していきます。
バラは根腐れしにくいお留守番優等生
バラは、途中で水が切れない限り、まずは枯れることがないお留守番優等生です。
10~20日程度の期間、鉢が水に浸かりっぱなしでもなんともありません。
非常に根腐れしにくい植物です。
プールに鉢ごとつけて出かけると、戻ってきたとき驚くほど成長していることがよくあります。
逆に、バラは水が切れるとてきめんに枯れかかります。
ちょっとチリチリしてきた葉っぱができたときは、水切れしかかったことを示しています。
途中で水が切れた期間が3日も続くと、葉っぱがチリチリになって枯れはじめます。
バラは弱いから、根腐れさせるかもしれないと思いがちですが、水が少ないほうが圧倒的に大きなダメージを与えます。
株全体が水切れしてしまうと、リカバリーも難しくなりますが、まともな葉っぱと無事な茎が残っていればよみがえります。
植物のお留守番の工夫は三男から
夫の単身赴任先に出かけるときなど、留守を任せる子供に、「お母さんの花に水をやってね!」と頼んで出かけていました。
多肉・サボテン・サンスベリア・コーデックスなど、頻繁に水をやってもらっては困るものと、そうでないものを子供が区別できないので、「このあたりのはお母さんが帰ってくるまで水やりしなくていい。ここに集めてあるのだけ、毎日やって!あと、庭のバラとか、全部水やりしてね!」
長男・次男は、「めっちゃ大変だった!学校遅刻するから、夕方やった」と言っていましたが、長男・次男が巣立って、三男だけが残ったとき、庭の植物はしょぼくれ、室内の鉢植えは散々な状態に。
「一度も水やってない。俺、じゃ、お前ら、自力で頑張れ!て声かけた」そうです。
以来、留守にするときも、水やり無しで過ごせるように工夫するのが習慣になり、数年経ちます。
夫が、「自動給水器を買ってやる」と言ってから3年ほど経ちますが、未だ実行されていないのは、なんとか水管理ができているからでしょう。
昨年は、10日ほど留守・4日ほど在宅を繰り返していました。
今年4月以降、不在のスパンが20日以上になりつつあります。
今の所、無残に枯れ果てたのは、大きな鉢にゆりと一緒に植えたビオラ。
ペットボトルの先っちょが詰まっていたらしく、水が全く出ていませんでした。
新たな被害者がでないことを祈っていますが、こういう生活をしている以上、枯れてしまった植物には、「ゴメンね」と謝るしかありません。
品種選びに気をつけて、留守番が難しいタイプは欲しくても諦めて、枯らしてもあまり嘆かないようにするしかないかと思います。