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四季咲きのバラは春に一番花が咲き始めると、次々と二番花、三番花と花を咲かせてくれ、真夏は株が消耗するので蕾がつかないように肥料をおさえめにしますが、真冬に強剪定をするまで長く花を楽しむことができます。
咲き終わった花をいつまでもつけたままにしていると、バラの実「ローズヒップ」を育てるために栄養が集中し、蕾が付きにくくなってしまいます。
とはいえ、いざ花殻を摘もうとしても、どういう状態・タイミングで切るのがいいのか、どこで切り落としたらいいのか、不安なもの。
四季咲きのバラの花をより楽しめるようになる、上手な花殻摘みと剪定のコツをご紹介しましょう。
中央の花芯が茶色く変色したら花殻つみする
春にしか咲かない一季咲きのバラは、花が茶色くなったらまとめて全部剪定しますが、通年咲くことができる四季咲きのバラは、花が終わったら適宜剪定して花殻つみをしていく必要があります。
「花の終わりは茶色く枯れたとき」と思っている人が多いのですが、四季咲きのバラは「花芯が茶色くなったとき」が花の終わりです。
花の中央を見て、茶色くなっていれば花殻つみしますが、「まだ咲いているのにどうして取ってしまうの?」と聞かれることがしばしばあるように、まだ咲いている時期だと思う人が多いようです。
花びらが茶色くなるまで咲かせていると、次に咲こうとしている蕾の生育の邪魔になり、他の蕾に栄養が行きません。
次々咲かせてくれる中で、花びらが茶色い花は見た目も悪く、そうなる前の段階で摘んだ方が生育にも見た目にもいいため、花芯が茶色くなった時点で花殻つみします。
花殻摘みの位置を決めるのは「葉っぱ」
花殻を摘むとき、どこから切るのか重要なポイントになるのが葉っぱです。
花のついていたすぐ下で切る場合ももちろんありますが、花から20cmほど下がったところで切る場合もあります。
花殻摘みで問題になってくるのは、ピカピカ光る葉っぱ「照葉」か、小さな葉っぱ、大きな葉っぱと言った葉っぱの見た目の違いではなく、葉っぱを作る小さな葉っぱの枚数で決まってきます。
小さな葉っぱの数で決まる【3枚葉・5枚葉・7枚葉】
バラの葉っぱは、小さな葉っぱが複数ついて一枚の葉っぱを形成しています。
花のすぐそばには、小さな葉っぱの数が3枚の「3枚葉」がついています。
その下には、小さな葉っぱが5枚の「5枚葉」がついていて、品種によってはその下に小さな葉っぱが7枚ついた「7枚葉」がついているものと、下の方の葉っぱもすべて「5枚葉」のものがあります。
本葉が5枚葉のものと7枚葉のものがある
下の方の葉っぱがすべて5枚葉のものは、本葉が5枚葉の品種、下の方の葉っぱがすべて7枚葉のものは、本葉が7枚葉の品種です。
先端のバラの花が終わったときの花殻摘みは、この本葉の上で切るのが基本です。
上から2枚目の本葉のところで切っても構いませんが、7枚葉のものは5枚葉より上では切らないし、5枚葉のものは3枚葉のところでは切り取りません。
花芽は本葉の付け根からしか伸びてこない
花殻摘みをすると、その下の花芽が伸びてきてその先端に新しい蕾ができてきます。
新しい花芽は本葉の付け根からしか伸びてこないので、3枚葉のところで切り取ったとしても結局はそこから本葉の上までが邪魔になってしまうので、残しておく意味がないので切り取ってしまいます。
先端のバラの花が終わったら本葉の上で剪定する
バラは茎の先端に花をつけるので、先端のバラの花が終わったら本葉のすぐ上で剪定します。
先端から本葉まで20cm以上離れていることもありますが、20cm以上切ったからと言って枯れるわけではないので思い切って剪定します。
本葉より上の葉のところからは新芽が出てこないので、残しておいても新芽の邪魔になります。
また、全体に背が伸びすぎて管理がしにくいときは、上から2~3枚目の本葉の上で切るなどして高さの調整をすることもできます。
房咲きのバラは終わった花だけ順次切り取る
先端に複数の蕾がついている房咲きのバラは、一つの花が終わっても、蕾が周りについていて、本葉のところで切ってしまってはせっかくの花が楽しめません。
房咲きのバラの花は中央から咲くことが多く、一度に咲かないので、他の蕾を残すように房の分かれ目のところで花殻を落としておきます。
花殻を取り除かないでおくと、次に咲く蕾がはじめに咲いた花ほど大きな花にならないことが多いので、順次花殻摘みをした方がよりきれいな花を楽しめます。
小輪の房咲きは面倒なら房全部の花が終わってから
同じ房咲きのバラでも、小輪のものは大量に花をつけ、1か所から伸びている蕾の数もとても多いものになり、花殻だけを摘んでいくととても時間がかかってしまうものもあります。
蕾と蕾の間隔も短いために、丁寧に花殻を摘んでいても蕾まで切れてしまうことが多いので、摘みにくい房はそのまま全部花が終わるまでおいておいて、花が全部終わってからまとめて本葉のところで切った方が管理がしやすくなります。
蕾をうっかり切ってしまったら切り花で楽しんで
気を付けて花殻のみを切り取っているつもりでも、きれいな状態の花を切ってしまうこともあります。
痛恨のミス!と悲しくなりますが、この場合は切り花で楽しみましょう。
熱湯に茎の先を1~2分つけた後、水に移して水の中で先端を切り落とす「湯切り」をしておくと、水揚げに失敗しにくくなり、長く切り花が楽しめます。