バラの寒肥にぴったりの肥料を考える【その2】有機堆肥

【その1】では有機堆肥と化学肥料がそもそもどういうものなのかを簡単に説明しました。【その2】では、実際に庭植えのバラの寒肥に使う有機堆肥について考えてみましょう。

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ホームセンターでもよく扱われる有機堆肥

ホームセンターなどで大量に扱われていて、手に入れやすい有機堆肥というと、牛糞堆肥・豚糞堆肥・鶏糞堆肥があげられます。

有機堆肥は完熟していても、地上部に置いたままのものはコバエが巣くいやすく、においが強いので、土の中に仕込むのが基本です。

穴を掘った中に混ぜ込む「元肥え」として使うか、穴を掘った所に入れて上から土をかぶせるなど、必ず土の中に埋めて使うようにします。

完全に密封していると外からではにおいはしませんが、「においが少ない」と書かれていても開封するとしっかりにおいます。

ホームセンターなどで外に山積みされている物は袋にあちこち空気穴があけてあるため、においが漂っています。

牛糞堆肥VS鶏糞堆肥

ホームセンターなどで大量に販売されている牛糞堆肥・豚糞堆肥・鶏糞堆肥を比べると、販売量は牛糞が圧倒的に多く、次いで鶏糞・豚糞になっています。

地域性によると思うので、養豚が盛んな地域が近くにあれば、豚糞堆肥の方が扱い量が多い地域もあるのではないかと思いますが、私は「豚糞堆肥」は使ったことがありません。

ここでは論述する資格がないので「豚糞堆肥」については割愛させていただきたいと思います。

牛糞堆肥は混合物が多い

ホームセンターなどで大量に販売されていて、売れ行きが最も高いのも牛糞堆肥だと思います。

一番多く積んであるにもかかわらず、欠品するほど売れていくのは牛糞ばかり。

鶏糞堆肥や豚糞堆肥は、牛糞切れてるし、肥料がすぐ欲しいから仕方ないなと買っていく人が多いように思います。

長野では豚糞堆肥は入荷量そのものが少ない上に欠品していても誰も気にしていないようです。

しかし、牛糞が欠品していて、「牛糞はないのか!? いつ入る!?」と売り場で詰め寄るおじさんを見ることはまれではありません。

しかも一度に買っていく量は10袋とか20袋とか、単位が違います。

「牛糞堆肥」の袋にかかれた表示をみると、「バーク堆肥」や残渣などが混合されてできています。

「残渣」は、食堂の食べ残しを集めたものや、廃棄食糧のこと。

牛糞そのものの割合が書かれていませんが、100%ではなく何割かなので、安いとおそらく割合はかなり低くなるのでしょうか。

鶏糞堆肥は100%だからか匂う

鶏糞堆肥は、牛糞堆肥と違って、鶏糞100%のものが多く、それゆえか完熟していても強烈ににおいます。

鶏糞堆肥は、粉状のものとペレット状になったものがあり、ペレットのものの方が扱いやすいために割高になっています。

とはいえ、粉状のものもサラサラなので、それほど扱いにくくありません。

鶏糞堆肥は不人気のためか、牛糞よりも2~3割安い価格で販売されています。

同じように家庭菜園で肥料として使う場合、鶏糞と牛糞、どちらより効くかというと、正直言って、鶏糞の方がダイレクトに効いてくるような気がします。

バラやアジサイなど庭で使っても鶏糞の方が持続性も効果も高いように思います。

これが牛糞100%の牛糞堆肥や、もっと牛糞の割合の高い高価な牛糞堆肥になるともっと変わってくるのではないかと思いますが、実際問題として20L数百円で買える堆肥レベルで比較すると、費用対効果は断然鶏糞の方に軍配が上がってきます。

ネットでしか手に入ったことのない堆肥

ネット懸賞で当てて「馬糞堆肥」を手に入れたことがあります。

届いた馬糞堆肥の袋を開封したところ、わらがたくさん混ざったふわふわしたにおいが強くないものでした。

馬は牛に比べて消化管が短く、消化能力も高くないので、食べたものを吸収しきらないまま排泄されてしまうため、糞に含まれる栄養分が多くなり、堆肥にすると牛糞より肥料分が多いという説明が書かれていました。

消化しきれていないなら、堆肥になりきるまで時間がかかるし堆肥になりにくいってことはないのか??しっかり消化した排せつ物の方がそんなに悪いのか??素人にはよくわからないことでした。

馬糞堆肥はバラによく合うが高い

馬糞堆肥の使用感はどうかというと、明らかにバラに良い影響を与えているように思いました。良質の馬糞をふんだんに使って作られた堆肥だからこそだと思います。

しかし、その値段たるや、ホームセンターの牛糞堆肥の8倍以上します。

牛糞堆肥でも、その値段のものを買えば、それくらい効くんじゃないか??とちょっと思ったりもします。

糞100%でまじりっけなしで完熟されていて、他のどの堆肥より安い鶏糞堆肥の費用対効果はダントツではないか?優秀すぎるだろう??と思わざるを得ません。

馬糞堆肥の表示を見ると、バーク堆肥などが混ぜ込まれています。

馬糞堆肥はホームセンターなどで見かけることはまずなく、ネットで購入できるだけですが、送料無料でも高いので、これだけ出して他より効かない方が問題じゃないだろうかと思います。

結局我が家では鶏糞堆肥を主に使うようになっていますが、今年、久しぶりに馬糞堆肥を購入しました。

やっぱり効くか?これだけ出すだけの意味はあるのか?鶏糞でええやんと落ち着くのか?改めて検証してみたいと思います。

2018年4月。馬糞堆肥を再び使った結果

ネットで久しぶりに購入した馬糞堆肥を、早速庭植えのバラの寒肥に使ってみました。

鶏糞堆肥よりも、匂いが少ない分、扱いやすくなります。

手についても、気にならないところがナイス。

「ホンマに効くんか~~? めっちゃ高かったやん。コレで効かへんかったら暴れるで~」と関西人根性丸出しで、馬糞堆肥に話しかけるのは、きっと私だけでしょう。

2018年の今年は、例年になく、春先の気温が高く、バラの芽吹きが早い傾向がありました。

3月に入るか入らなかですでに芽が動き始めています。(芽が動く、というのは、芽が出始めることをいいます。)

そして、4月中旬。異様に元気なバラたちがしげしげしまくっています。

嬉しいけれど、びっくりするほど元気です。

コレまでにない元気さ。

値段だけの効果はあったと思います。

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