モーツァルトとチャイコフスキーの育て方|偉大なる音楽家の名前のバラ

2017年末に我が家に仲間入りした、5本の四季咲きのバラのうちの一つの「チャイコフスキー」。

夫は音楽好きですが、私は、ほぼ何も、音楽を聴く趣味がありません。

しかも、筋金入りの音痴。

チャイコフスキーを我が家のシンボルツリーの「シマノトネリコ」の近くに植えたのですが、シマノトネリコを挟んでちょうどチャイコフスキーの対極に植えてあるのが、モーツァルトであることを、今更ながらに思い出しました。

(2019年現在チャイコフスキーは鉢上げし、浜松に置いてあります。)

音楽に超疎い私が育てる、偉大なる音楽家の名前を冠したバラがどんなバラか、剪定方法などの育て方とともにご紹介ます。

ちなみに、モーツァルトに一目惚れして即購入したのは私ではなく夫です。

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チャイコフスキーは香りさわやかな大輪ホワイトローズ

チャイコフスキーはフランス・メイアン社が2000年に作出した大輪四季咲きのバラです。

オールドローズを思わせるクラッシックな、まさにバラと言った正統派な花が咲きます。

ふんわり開くクリームイエローの花びらは、先端に向かって白さを増し、縁周りにはほんのりピンク色が入ります。

散り際のチャイコフスキーはほぼ真っ白な花になっています。

微香性といわれていますが、すっきりとさわやかな上品な香りがあたりに漂います。

12cmの大輪がうれしいですね。

咲き終わると一気に散るタイプなので、ぼやぼやせずにさっさと花がら摘みをしたほうがいいのですが、一つの花は2日ほど持ちます。

半横張りのシュラブローズですが、モーツァルトほど広がらないようなのでうれしいです。

もっとも、剪定が甘いと広がりやすいので、冬の強剪定はバッチリ切り戻しておく必要がありそうです。

2019年4月下旬、次々と開花してくれたので、加筆できました。

モーツァルトはピンクの極小輪の強健種

バラのモーツァルトは非常に強健で、ぶっとい新枝・シュートをグイグイ何本も伸ばす広がりやすいバラです。

1937年にドイツで作出され、返り咲き(時々思い出したように咲く)に分類されているオールドローズですが、四季咲き性はかなりあります。

あっという間に、2m四方ぐらいには成長していきます。

つるバラとシュラブローズの中間種と言った感の半ツル性です。

枝分かれの少ない、棘の数も少ない太い枝が四方八方から出てきます。

株の中心のまっすぐ上に伸びた枝は、直径が3cmはある、ぶっとい幹になっていきます。

花はちょうど苺の花のピンク色のもの、と言った感じです。

小さな花がたわわに咲き、開花が進むに連れて花色が濃くなり、満開をすぎると徐々に花色が薄くなっていきます。

花がら摘みを忘れていると、ものすごいちっさいローズヒップができてしまいます。

「バレリーナ」とよく似ていて、区別がつきにくいバラです。

モーツァルトは花が極小輪のためか、葉っぱも小さめです。

薄くて小さい葉っぱであるにも関わらず、チュウレンジハバチがつきやすく、オルトランを事前に撒いていても、結構巣食ってしまいます。

チュウレンジハバチは柔らかい先端の葉を好むので、シュートの先の方をよく見たら、葉っぱがなくて棒状だった、ということがしばしばあります。

ほうっておいても、ドカドカシュートがのびてくるので、チュウレンジハバチがついている枝は季節によらずバサーっと切り落とし、丸ごと処分します。

もちろん、チュウレンジハバチに逃げられないよう、バケツやビニール袋に枝を直接落とし込んで収集日まで密封しておきます。

同じモーツァルトでもぜんぜん違う|コンスタンツェ・モーツアルト

バラ愛好家イチオシのバラに、モーツァルト違いの「コンスタンツェ・モーツァルト」があります。

2012年ドイツ・ゴルデス社作出の四季咲き中輪の、フロリバンダローズ(房状に咲くバラ)です。

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それほど強くはないものの香りが高く、モーツァルト夫人の生誕250年に因んで名付けられたバラです。

グレー・ピンクのノスタルジックな優しい色合いと、フリル状になっている花びらの、オーソドックスな剣弁咲きから、花びらがふわっと広がるクォーター咲きに変化していきます。

モーツァルトに比べてコンスタンツェ・モーツァルトは樹高も広がりも強くない、控えめなところもうれしいですね。

これから購入を検討するなら、本家のモーツァルトより、モーツァルト夫人のほうが見応えがあるので断然おすすめです。

モーツァルトは筋金入りの強健種

オールドローズは、ハマナスもそうなのですが、四季咲きの品種よりも、花と花の間隔が長く空きやすいせいか、ダントツ丈夫です。

我が家のモーツァルトは、野良猫の出入り口になっていたところに野良猫対策で植えたので、その後隣家が出来上がる途中、塀を作っていたお兄さんがモーツアルトのトゲに攻撃されて困っていました。

そんなモーツァルトでも、5年ほど前、突如弱りました。

あれよあれよと弱り、1/4ほどになってしまったと思ったら、どうもテッポウムシにやられたようでした。

怪しい株元をノコギリでギコギコして、テッポウムシを撲滅させたあと様子を見ていたら・・・復活!

しかし、その翌年、再びあれよあれよというほど弱っていき、同じようにギコギコしていったところ、もとのバラ苗サイズにまでなり、

「ねえ、この大きな茎の真ん中、空洞になっていて、アリンコが出入りしているよ」

と夫がのんびり発見。

蟻の巣に成り果てていたのでした。

茎の穴のところから、ありの巣コロリをかけ、復活を夢見たところ・・・・また、復活!

とは言え、本当に小さくなったし、成長度合いがこれまでより遅いので、おかしいと思い、よくよく見ると、株の中央あたりが茶枯れています。

もしや!と思って引っ張ってみると、ズボッと抜けて、アリの巣がまだ残っているのを発見!

抜いた株の根元と、抜け穴にありの巣コロリを大量噴霧!

「植物が枯れることがあります」という注意書きがあるけれど、このままではどのみち枯れます。

数週間後、株からも穴からもありが消え、モーツァルトはまたまた復活!

しかも、中央がやられたので、左右に分かれて二株に増えてしまったのでした。

強健種、おそるべし。

音楽家の名前を冠しているものの

モーツァルトもチャイコフスキーも、偉大な音楽家の名前を頂戴していますが、咲いたからと言って音楽が頭のなかに流れ出そうだ・・・ということはないかも。

バラが咲けばウキウキしますが、もとより音痴な、音楽に疎い私の頭のなかに、優雅な調べが流れるのは期待薄かも。

見ていて、育てていて、楽しくてきれい! これにつきます。

音痴だもん。