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一季咲きのバラの場合、春にしか花を咲かせないので、冬に穴を掘って有機堆肥を土の中に埋め込んでおく「寒肥」を施肥しておけば、十分かもしれませんが、春~年末にかけて花を咲かせてくれる四季咲きのバラになると、そうはいきません。
四季咲きのバラでも、春の一番花がもっとも数多く咲き、追肥がしっかりしてあれば花数を増減しながらも春~年末まで次々咲き続けます。
まちなかを歩いていて、明らかに四季咲き品種と思われるバラが、春以降、ほぼ花を咲かせないまま、一年を終わらせる姿をよく見かけます。
手入れが・・・喝!
追肥が・・・喝! だめじゃ~~ん!
ハサミと肥料持参で、ピンポン押して、「可愛そうなんで手入れさせていただいていいですか?」と押しかけようと思ったことがしばしば・・・・うざいんで、やりませんけどね。
四季咲きのバラのお手入れ
一季咲きのバラの場合は、春にしか花を咲かせないので、花がみんな終わってからまとめてが~~~っと剪定しても構いませんが、四季咲きは次々と花を咲かせるので、こまめな花殻摘みが必要です。
どのあたりで花殻というか?というと、花芯が茶色になったら、その花は摘んだほうがいい状態です。
次の花を咲かせるためにエネルギーを回すために、早めにカットします。
花びらがない状態とか、花びらがみんな茶色になるまで待ったら待ちすぎです。
虫食いの葉っぱは一緒に取り除いて、ゴミ袋に密封して処分しましょう。
虫だって生命の危機が迫っているので、袋がオープンだと、逃げ出します。
チュウレンジハバチの小さな穴の空いている葉っぱを放置しているのをよく見かけます。
でかくなると食害スピードが格段にUPするので、早期に取り除きましょう。
追肥のタイミングは「蕾の数が少なくなってきたら」
春の芽出し肥、花後のお礼肥、冬の寒肥、これだけやっていれば、一季咲きのバラなら十分でしょうが、四季咲きのバラの場合は、全然足りません。
バラは肥料食いです。
特に四季咲きのバラは、次々花を咲かせるには、肥料をものすごくほしがります。
花数が少なくなってきたら施肥、というのでは、タイミングが遅すぎます。
施肥してから蕾が上がってくるので、花のない時期を無駄に長くしてしまいます。
ズバリ、蕾の数が少なくなってきたら「即追肥」です。
蕾が常にあれば、常に花が咲きます。
花が終わってしまう前に、次に花を育てるのが花を切らさないコツです。
追肥はバラ用の肥料でOK
「肥料は地球にやさしい有機肥料じゃ~~ん?」とよく言われますが、有機肥料は虫や微生物によって分解されて初めて肥料として植物が根で吸収できるようになるので、施肥してもすぐには効かないという特徴があります。
また、虫に好かれます。
コバエ三昧、よくあります。
殺虫剤バンバンにするのなら、虫はいなくなるでしょうが、分解も進みません。
だから化成肥料にしろとは言いませんが、地球にやさしいって、何だ?と私はいつも思っています。
追肥はバラ用の肥料を
追肥に使う肥料ですが、ペレット状や粒状、微粉末、なんでも構いませんが、バラ用の肥料を施肥するようにしましょう。
有機堆肥は、分解されるまで、有機肥料以上に時間が掛かるし、匂いもあるので、冬の寒肥だけにするのがおすすめです。
匂いが少なくて、コバエがブンブンよってこないような、なんとなく花数が多くなる気がする、そんな肥料を使うと無駄に薬剤を施肥せずすむのでおすすめです。
お好みは人それぞれ。
メーカーごとに効きや被害はさまざま
近くの園芸店やホームセンターで、ちいさめの袋肥料をいろいろ買ってきて、試してみて、気に入ったものを大袋で購入するようにするのが私流です。
長野で近所のホームセンターのバラ用の肥料を端から試してみて、灰色のペレット状の一番安いものが気に入り、長年愛用してきました。
浜松でも似たような形状のものを購入しましたが、メーカーが違えば分解度合いが違うようで、効いてはいるものの、コバエぶんぶん状態に。
夫に「肥料を捨てろ、別のに替えろ!」と厳命されてしまいました。
浜松ではしばらく肥料ジプシー再開です。
高いものよりいっぱい使える身の丈にあったものを
高いからと行って、効果があるとは限りません。
安くても、効くものは効くし、効かないものは効きません。
使ってみないとわからない、というのが現状です。
バンバン使うほうが、セコセコ使うより間違いなく効果が出るので、高すぎるものをみみっちく使うよりは、リーズナブルなものを選ばれるのをおすすめします。
7~8月は追肥を控える
真夏は、あつすぎるために、バラが弱りがちです。
この時期に施肥すると、バラも健気になんとか花を咲かせようとします。
夏場は咲かせないで休ませるために、蕾を全部取ってしまうしまう人もいます。
蕾を取るまでは私はしませんが、7~8月は施肥するのをお休みします。
施肥しないと、蕾が自然に上がってこなくなります。
上がってきてしまった蕾は咲かせます。もったいないもん。
葉っぱがチリンチリンになるなどして株が弱っていたら、蕾もとります。
真夏はバラも、バテます。
バラだって、夏バテします。
ゆっくり休ませてあげるために、肥料は控えめにして、9月になる頃、追肥を再開します。
年末~早春までは休ませよう
四季咲きのバラは、条件さえ合えば一年中花を咲かせることができますが、年末から春にかけてと真夏は咲かせないようにするのがおすすめです。
厳冬期に、咲かせようと思えば、庭植えのバラだって雪がドカドカだって咲きます。
厳冬期は花を咲かせないで、じっくり休ませてあげて、栄養を溜め込んでもらうのが、春バラをより美しく咲かせてもらうためには必要です。
そのままでは、暖地などでは特に、休眠しません。
できれば年末には、強剪定して樹高を1/2~1/3に切り詰め、葉っぱをすべて取り去ることで、去年の病害虫を来年に持ち越さないようにするのがおすすめです。
遅くとも、大寒の頃にはやっておいたほうがベストです。
ゆっくり効いてくる有機堆肥を穴を掘ってたっぷり埋め込み、じっくり休ませます。