ペチュニアの仕立直し|ペチュニア越冬プロジェクト

ペチュニアといえば、夏が好きな、日当たりでよく咲く一年草ですが、本当は一年草扱いされている多年草ですね。

夏が好きでも、気温が35℃を超えると、ハイビスカスのように開花をお休みする習性もあります。

ホームセンターで、中央が禿げ上がり、長い髪を垂らしたように垂れ下がったペチュニアが、叩き売りに合っているのを見つけました。

かつて活躍されていた、カッパの愛称のJリーガーを思い出しながら、なんとかリカバリーしてみよう!と計画しました。

せっかく暖地の浜松にいるんだから、これは越冬プロジェクトを、それも、冬でも咲き続ける越冬リカバリープロジェクトに挑戦せねば!ということで、性懲りもなく連れて帰ることにしました。

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ペチュニアの性質・育て方のおさらい

ペチュニアといえば、楽ちんに豪華に栽培できる草花の代表選手なので、何を今さらと思われるでしょうが、一応おさらいして、そうそう、こんなコツが合ったわねぇと思い出してから栽培したほうが、意外なポテンシャルの発見に繋がるので、しっかりおさらいしてみましょう。

日当たりと風通しのいいところで乾かし気味に管理する

ペチュニアは、日当たりと風通しのいい場所を好みますが、決してからっ風がバーバー吹くところが好きなわけではありません。

強風が吹くところでは、風よけも必要です。

ペチュニアは蒸れを嫌うので、表面の土が乾いてから水やりをします。

葉っぱは、病害虫に好かれるので、オルトランなどを予め仕込んだ上で、水やりのときに花を避けつつ葉っぱには水をかけるのがおすすめです。

枝が混んできたら、蒸れやすいので、株の風通しを考えて時々剪定をするのも大事です。

花数多いものは肥料食い

花がガンガン咲いて、ガンガン育つ植物というものは、ガンガン肥料を欲しがります。

肥料は花のご飯なので、ご飯がないのに力を出せという方が無理というもの。

ペチュニアは、多肥で花が咲かなくなる~~という厄介なタイプではないので、肥料はやりすぎるくらいがちょうどいい感じです。

株元に毎月緩効性化成肥料をまき、1~2週おきに水の代わりに液体肥料を施肥しましょう。

冬は休眠気味の植物には施肥しないのが普通ですが、冬も花を咲かせ続けるのであれば、肥料は控えず、ガンガン施肥を続けます。

リン・カリ分が多い肥料が好まれますが・・・ない場合では、とりあえず普通の肥料でも構いません。

ペチュニアの土には苦土石灰はいらない

ペチュニアを植え付ける前に、苦土石灰をまいて中性にするよう書かれていることもありますが、ペチュニアは酸性寄りが好きなので、普通は苦土石灰はナシで。

ペチュニアはナス科なので、ナス科を育てたところに植えないように注意します。

鉢植えで育てる予定であれば、セコく古土を使わなければ、連作障害の心配も、苦土石灰をどうするか考える必要もありません。

土は普通の培養土で構いませんが、水はけを改良するためには、軽石小粒や、バーミキュライト・パーライトなどをブレンドするのもおすすめです。

庭植えなら、大きめの植え穴をほって、有機堆肥と腐葉土を混ぜ込んでから、庭土を少し戻した上に苗をセッティングして、庭土を戻します。

苗の周りに入れる庭土には腐葉土をブレンドしたものを使うのもおすすめです。

摘芯して脇芽を増やす

ペチュニアの栽培で最も大切なのが、思い切った剪定「切り戻し」と、脇芽を増やすために枝先を切り取る「摘芯」です。

ダラーッとしてくるのをリフレッシュさせ、脇芽を増やすことで、どんどんこんもりした株になるよう育てていきます。

やり方としては、見栄えが悪くなってきたら、大体10~15cmくらいの長さを残してザザ~っと刈り取ればOK。

ただし、切ったところの下に葉っぱがないところまで切ってしまうと、脇芽どころか芽も出てこないことがあるので、必ず葉っぱを残してカットします。

剪定枝を挿し木に使う

切り取った枝は挿し木に使えるので、長さを5cmくらいにカットし、土に挿すから下の方の葉っぱを取り除き、挿し穂にします。

通常は苗床を用意するのですが、中央がおさびし山になりつつある見切り苗ならば、寂しくなったあたりに、ぶすっと穴を開けて、そこに挿し穂を突っ込んで出来上がりです。

とても芽が出やすい丈夫な草花なので、これでも十分育っていきます。

実際、寂しいところに適当に挿し穂を挿してから3日後に、葉っぱがちょっとたるんでいたのを見つけて引っ張ったところ、すでに3mmくらいの根っこがいくつもでている挿し穂でした。(←つまりは間違えて引っこ抜いたわけで、ダメ元で、そのまま戻しました)

ペチュニアは寒さに弱いから

ペチュニアの耐寒温度は5℃と言われているので、最低気温が5℃を下回る前に、室内に取り込んで育てるか、温室で育てるようにします。

寒さにより耐えられるようにするには、いつもより乾燥気味に管理して、肥料も控えて春が来て暖かくなるまでじっと耐えられるように世話します。

浜松の12~4月の気温の移り変わりを確認すると、最高気温はこの期間中通して10℃を超えています。

最低気温は12月、3月は5℃位、1~2月は流石に3℃位になります。

それでも、寒冷地に長く住んでいた身からすると、「わー、高い!」

場合によっては、ペチュニアを冬もずっと屋外栽培して、花も楽しめるかもしれません。

それでも、1~2月に冷え込んだときには、夕方~朝、室内に入れるか、袋をかぶせるか、温室デビューさせるか。。。。

腕がなります。

実践!ボサボサ・ペチュニアのリカバリー

今回購入してきたのは、「秋ペチュ:湘南リプル」。

秋ペチュってなんだ?と念の為、検索。

花色がシックで秋色っぽいペチュニアのようです。

ピンクとかじゃなかったので、買ってしまったところがあるので、まんまと戦略にハマっています。

中央部分はハゲチョビンで、ここは葉っぱもないから切り戻せないですね~~。

よく見ると、茎から大量に根っこがでています。

ペチュニアに気根。いいのか悪いのか。

この際、大きな鉢に植え替えて、根っこの生えている部分は土の中に埋め戻しましょうか。

まずは鉢を外して根をチェック。

底に多少根が回っていて、状態は悪くはありませんが、生育が良いとも言えない感じ。

もう少し詰まっていてほしかったけれど、これからに期待しましょう。

二回り大きい鉢に、鉢底石を入れて、根をいじらないで植え替えます。

根のはりがあまり良くないので、そのままに。

ぐるぐる巻きの場合は、ほぐしたり、ちぎったりも必要ですが、この場合は必要ないでしょう。

普通の培養土に植え付けたいのですが、手持ちの培養土にコバエが大量発生したばかりなので、今回使えませんでした。

代わりに、赤玉土の小粒にパーライトをブレンドした土に植え付け、白いつぶつぶタイプの緩効性化成肥料をひとつかみまいておきました。

パーライトはなぜブレンドしたかと言うと・・・余っていたから。

ちょっとだけ花も楽しみたかったので、植え替え直後は、傷んでいる枝・終わっている枝だけ剪定し、後はビロビロのまま残しました。

切った枝のうち、状態の良いものは、5cmくらいの挿し穂にして、おさびし山になっているあたりにアトランダムにブスブス挿し木。

剪定・植替えをしてから3日後。

最初よりシックでおしゃれになった感じの花が咲きました。

いい花が見られたので、これは切り花として花瓶に挿して楽しむことに。

まとめて全部剪定する切り戻しをして、仕立て直しを行うことにしました。

これからでも脇芽が出るように、摘芯するわけですね。

下の画像は、全体を剪定し、空いている寂しいところにブスブス剪定枝の挿し穂を挿した、翌朝の株の様子です。

葉っぱが若干小さめに見えるのは、ブスブス差し込んだ挿し穂。

しばらくしたら、挿し穂ももっと元気になると思います。

なにしろ、3日で根っこが出るくらいです。

花は、乞うご期待です。

その後のペチュニア 2018年11月28日

2018年11月8日に購入してきたので、植え替え・乱暴な挿し木を行って20日後です。

画像右上・左上に傷んだ茎がいくつか見られますが、全体にしげしげになっています。

傷んだものは、挿し木したものではなく、もともと禿げ上がっていた茎の一部がそのまま元気にならなかったものです。

挿し木したものは、無事ついたようです。

もちろん、つかなかったものも2本ありました。

あれだけ適当にブスブス挿し木して、ほとんどついたのが素晴らしいです。

傷んだ茎のうち、右上の方は、下の方の葉も枯れていたので、付け根からカット。

左上の方は、下の方の葉は小さいものの元気なので、元気な葉を残して短くカットしました。

まだ花芽はついていませんが、ここのところ暖かいので、花も付きそうです。

2019年4月2日現在のペチュニアは開花待ち

ペチュニアがわしゃわしゃになり、これは冬に花を楽しめそうだとほくそ笑んでいたところ、年末年始で10日ほど留守にしていた間に、恐ろしいほどちりんちりんになっていました。

冬でも休眠させていないのだから、水切れもアタリマエ。

とはいえ、冬だからプールにドボンしていくわけにもいかず。

もう一度チリチリを剪定しなおしたので、これまでペチュニアは開花に至りませんでしたが、春めいてきたので、花芽も伸びてきました。

いい感じに絞まった株に仕上がっています。

2019年4月19日 どんどん花が上がってきました

もともと鮮やかな花色ではなかったので、シックな色合いに驚きませんでしたが、ペチュニアというより、ダリアかジニアのような花びらをしていました。

花もちがいいので、花殻摘みに終われることなく花を楽しんでいます。

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