目次
いくつになっても、淡いピンクのバラは心を捉えて離しません。
「エウリディーチェ」はパウダーピンクの花びらがたっぷりのゴージャスなバラ。
このラブリーなエウリディーチェを鉢植えで育てることに。
エウリディーチェがどんなバラなのか、どんなふうに届いて植え付けたのか、じっくりご紹介しましょう。
この春、長野&浜松のホームセンターや園芸店数店、浜松フラワーセンターに、バガテル公園などなど、あちこち見て回りました。
昨年は国際バラとガーデニングショウにも行きましたし、京成バラ園芸も行きましたが、エウリディーチェにはまだお会いしたことがないように思います。
もちろん、ぼーっとしていて、気が付かなかっただけかもしれません。
エウリディーチェってどんなバラ?
エウリディーチェは2016年、日本の「バラの家」木村卓功氏作出のバラ。
房咲きに花がつく「フロリバンダローズ(F)」。
中輪で、花びらに軽いウエーブが入る「波状弁咲き」。
強香で、フルーティなダマスクローズの香りがするそうです。ウキウキしますね。
樹高 1.1m ✕ 幅 0.9m という、コンパクトボディに育ちます。
多少ボヨヨ~ンと広がり気味になるようなので、誘引するほうがいいかも。
切り花として、香りも花も堪能するのもおすすめ。
エウリディーチェは世界最古のオペラのヒロイン
現存する世界最古のオペラのヒロインが「エウリディーチェ」。
婚礼の夜に毒蛇に脚を噛まれて死んでしまったエウリディーチェを、オルフェオが神々の助けと歌の力を借りつつ、冥界まで迎えに行って取り戻すというお話です。
「途中で振り向いてはいけない」というのに振り向くあたり、よくあるパターンですが、どろんどろんに腐りかけた姿を見て逃げ帰る日本の神話と違って、神々の手助けもあって無事連れ帰ることが出来るので、ハッピーエンド。やれやれですね。
エウリディーチェは「ロサ オリエンティス」ブランド
「ロサ オリエンティス」は、ラテン語で「東洋のバラ」を意味しています。
「バラの家」木村卓功氏が手がけたブランドで、日本で育種した、日本の気候風土に合ったバラのブランドです。
夏の高温多湿にも耐えて四季咲きの花を咲かせる。
でっかく育たないとダメなバラが多い中、コンパクトな樹形になる。
花びらも魅力的。
そんなバラブランドが「ロサ オリエンティス」。
エウリディーチェはロサ オリエンティスの一つです。
エウリディーチェ購入から届くまで
以前、ピエール・ドゥ・ロンサールに似た雰囲気のピンクのバラとして、アミ・ロマンティカ、ナエマ、クリスティアーナ、オリビア・ローズ・オースチン、魅惑をご紹介し、その中で、アミ・ロマンティカのネット購入から植え付けまでをご紹介しました。
他のは紹介だけして知らんぷりもなんだし、、、と思ったりもしたのですが、クリスティアーナは小さいとはいえクライミングなので、今回、パス。
オリビア・ローズ・オースチンは、ホームセンターでも多数扱っていてイチオシ!感が強かったのですが、店頭のものの状態がいまいち。
ナエマはでかくなるし。
鉢で育てたいので、どうしようかな~~と思っていた所、エウリディーチェにロックオン!
一緒にアンブリッジローズを購入することにしたのですが、両方買えて、送料などお得になるショップを探したら、なんと、エウリディーチェの生まれたところの「バラの家」が一番!
本家本元から買う~♪ということで、エウリディーチェをネット購入することにしました。
届くまでが長かった
エウリディーチェをネットで注文したのは、5月8日でしたが、届いたのは5月29日でした。
アンブリッジローズは即納苗だったのですが、エウリディーチェは予約苗だったらしく、「5月末頃までにお届け」と書いてあるのを見落としていました。
まさに、予告どおりの到着でした。
エウリディーチェは、新苗なので、お値段もアンブリッジローズの半分くらいなのですが、それでも、私が自力で購入する金額を遥かに上回った高額苗です。
クライアント様、ありがとうございます。大事に育てます。
お値段半分、苗のサイズ1/5~1/10くらいでしょうか?
一般的な春に出回る新苗よりも、縦方向には明らかに伸びていますが、横方向はイマイチ。
おまけで付いている支え棒と同じくらいの太さです。私の小指の方が太い。
なんか紙がついているので、しっかり読んだら、「白いのは、うどんこ病じゃないよ、薬剤だよ」の但し書き。
葉っぱを改めて見てみて、「これ、うどんこ病と間違えるひと、いるの?生産者さん、大変だなあ」としみじみ。
「薬剤散布するなんて!無農薬で育てたかった!」というひともいるかと思いますが、食べるわけじゃない・虫がすぐつくバラを無農薬で育てる気がサラサラない私には、そんな考えはよぎりません。
おまけがラブリー
バラの家でロサオリエンティスを購入したためか、ロサオリエンティスの2018年カタログと、額縁に入れて飾るのにピッタリの胸キュンのポストカードが三枚、以前バラの家で購入したときにもついていたと思う育て方ガイドのチラシ付き。
このチラシは、以前よりも更にビギナー向けになって、わかりやすくなったように思います。
なんでも効く、便利な薬剤に、「ベニカXファインスプレー・アタックワンAL」が紹介されていました。
もっと安いオーソドックスな「ベニカXスプレー」が効かなくなったら使ってみようと思います。
エウリディーチェの植え付け
鉢植えで育てる場合、鉢底石を1~2cm入れて排水性を向上させたところに培養土を5cmほど入れ、赤玉土をブレンドしたりしなかったり、バラ用の培養土をたっぷり混ぜ込んだ上に培養土を更に5cm以上入れて、苗をセッティングします。
今回、年末に枯れたと思った(多分テッポウムシにやられた)グラミスキャッスルを念のため鉢上げしていたものの、やっぱり枯れていた、その鉢をつかうので、苗が入る穴をほって苗を植え付けました。
植えたときから枯れたようだったので、使ってないのも同じような土なので、そのまま使いました。
エウリディーチェは、アンブリッジローズと違って、簡単にポットが外れそうでした。
新苗と考えると、根の状態は決して悪くありません。
しっかりしています。
このまま何もいじらず植え付けます。
例のごとく、真ん中をちょっとだけ盛り土にして土を入れます。
周りにバラ用の肥料をたっぷりまいておきます。
お気に入りのマルティング材・サンデーマルチを敷き詰めたら、鉢底から水がたっぷり流れ出るまで水やりしました。
ひょろんひょろんなので、早速支え棒を2本に増やし、外し忘れていたラベルを外しました。
カタログを再確認したら、「樹勢・耐病性は普通」とあるので、やや弱いと考えて、気をつけて育てるようにします。
いよいよになったら、長野に鉢ごと持ち帰って、地植えにしましょう。
弱い、とあるわけじゃないので、よく注意していれば心配はいらないと思いますが、全体的に華奢なので、大きくなるまでドキドキします。
2018年6月25日 その後のエウリディーチェ
茎が細いので今年は咲かせるかどうか悩んだエウリディーチェにも蕾が付き、開花したところ、まー美しい!!
咲き始めたところの姿も、「かわいい~~!!」と叫びたくなる可愛らしさ。
届いたとき、「白いのは、うどんこ病じゃないよ、薬剤だよ」の但し書きがあったエウリディーチェ。
付録の冊子にもありましたが、「育てるのに薬剤散布は欠かせない」という内容が明記されていて、ほっそい幹からも、「病弱」の文字が見て取れました。
ここのところ、結構健康的なシュートが2本、伸びてきました。
時々ベニカXスプレーしないと、屋外栽培しているのに、ハダニがついたりします。
相変わらず茎も細く、油断ならない手のかかる品種のようですが、手をかけただけの事はある美しい花を楽しませてくれます。
香りも穏やかながら、愛らしい香りがします。
フルーティーなダマスク香だそうですが、柔らかなバラらしい、それでいて押しが強くない香りといえばよいのではないでしょうか。
穏やかな気持にさせてくれる香りがします。