セネキオ・バルベルトニクスの魅力と育て方

我が家にセネキオ(セネシオ)・バルベルトニクスがやってきたのは、ユーフォルビア・峨眉山やアデニウム・オベスムと同じく2016年5月上旬。

多肉の聖地”堀川カクタスガーデン”育ちです。

ちょっと暑くなると葉っぱが枯れてはげ山になる多肉植物だと認識していますが、その性質や生育方法など、あまり詳しく記述されているものを見つけることができません。

自分のためにも、できるだけ調べた上で、栽培上の経験則も踏まえて、セネキオ・バルベルトニクスの性質と育て方についてご紹介しましょう。

セネキオ・バルベルトニクスについては、2018年11月20日公開

ベランダ簡易温室の植物の越冬|良い影響も悪い影響も

にも生育状態について記事にしているので、併せてごらんください。

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”セネキオ”は多肉植物とは限らない

セネキオ(セネシオ)・バルベルトニクスは、Senecio Barbertonicus。

キク科セネキオ(セネシオ)属に分類されます。

同じセネキオ(セネシオ)属の植物は数千種類あり、そのうち”多肉植物”に分類される植物は約80種類で、南西アフリカ・マダガスカル・カナリア諸島などが原生地です。

多肉植物のセネキオとして最も手に入れ易いのは、グリーンネックレスですね。

そのほか、有名どころで、マサイの矢尻、七宝珠、モンキーツリーなどがあげられます。

■グリーンネックレス

多肉植物じゃない”セネキオ”には、サイネリアやシロタエギクが手に入れ易いかと思います。

■サイネリア

■シロタエギク

セネキオはキク科なので、当然かもしれませんが、「これもセネキオ」といわれるとちょっと戸惑います。

共通の性質としては、暑さにとても弱く、寒さにも強いわけではない点が挙げられます。

セネキオ・バルベルトニクスの特徴と魅力

バルベルトニクスによく似た、白樺みたいな幹にとんがった葉っぱが放射状に生える多肉植物がいくつかありますが、バルベルトニクスかどうか??できれば見分けたいところですね。

セネキオ・バルベルトニクスは、水切れでなくても葉っぱに筋が入るという特徴があります。

また、上に伸びる力も、ぐんぐん枝分かれしてモリモリになっていく力も、大してありません。

セネキオ・バルベルトニクスは花も咲く?

セネキオ・バルベルトニクスは黄色い花を咲かせるようです。

断定できないのは、自分の育てているセネキオ・バルベルトニクスは花を咲かせたことがないからです。

ネット上で、セネキオ・バルベルトニクスが黄色い花を咲かせている画像をいくつか見かけることがあります。

しかし、何分セネキオ・バルベルトニクスの情報が少ないので、実は白い花もある、な~んてことがあってもわかりません。

いつか咲かせてみたいと思います。

花が咲けば種も取れるので、実生栽培もチャレンジできますね。

セネキオ・バルベルトニクスを挿し木で増やそう

セネキオ・バルベルトニクスは、挿し木で増やすことができます。

ちょっと伸びすぎて不格好かな?と思うような枝分かれをカットして、切り口を3~5日はしっかり乾かします。

切り口が乾いたら、乾いた土に挿し、さらに1週間ほどしたら水やりをしましょう。

セネキオ・バルベルトニクスは暑さにも寒さにも弱いので、挿し木するなら初春か初秋で、暑いとき寒いときまでインターバルがしっかりあるときがおすすめです。

セネキオ・バルベルトニクスを育てるときの注意点

セネキオは品種が非常に多いため、結果として、春秋型、夏型、冬型種どれもあります。

セネキオ・バルベルトニクスが何型になるのか、記述を見つけ出せませんでした。

長野でセネキオ・バルベルトニクスを全館冷暖房完備の室内で育てていた時、夏に葉っぱが完全に落ち、冬にもはげかかるので、春秋型だとずっと思っていました。

しかし、2018年4月、浜松に置き場所を変え、2018年11月下旬~2019年4月上旬まで日当たりのいいベランダの簡易温室内に置いて育てたところ、茎がぐんぐん伸び、はじめのうち伸びた茎も緑色をしていました。(↑の画像)

緑の茎は、やがて春が過ぎると灰茶色に変わりましたが、きゅーんとひと冬に5cmも伸び、葉っぱもびろんびろん。

そして、上↑の画像2019年6月26日の姿ですが、葉っぱが赤茶けてきました。

これはこれでカラフルできれいですね。

そして、これが2019年7月20日になると、下↓の画像ですが、葉っぱが枯れ落ちて消えて、申し訳程度の小さな葉っぱが出始めていました。

ゆえに、私は「セネキオ・バルベルトニクスは冬型種」と考えています。

私の自説であり、図鑑に載っていたわけではないので念のため。

冬型といっても、アフリカ生まれの多肉植物なので、寒さに強いわけではありません。

冬に適度な温度条件があり、いっぱい日を浴びると、ぐんぐん育つようです。

じゃあ、晩秋に挿し木した方がいいんじゃないの?と思われるかもしれませんが、冬でも高めの温度条件が保てる暖地でなければ、弱るので、晩秋の挿し木は暖地限定だと考えています。

セネキオ・バルベルトニクスは寒さにも暑さにも強くない

セネキオ・バルベルトニクスは、暑さにも寒さにも弱いため、暑すぎたり寒すぎたりすると葉っぱを枯らしてしまいます。

とはいえ、胡蝶蘭のように、15~30℃でないと枯れることがあるほど、デリケートではありません。

特に暑さに弱く、寒さにもまあ強いとは言えない、と考えると妥当です。

しかし、2018~2019年、直射日光バンバンのベランダに置きっぱなしにしましたが、夏に剥げかかるものの、枯れもせず元気に成長しています。

春からずっと炎天下に置きっぱなしであれば、ある程度は耐えられるようです。

たとえはげちょびんになってしまったとしても、乾かし気味で涼しいくらいのところに置いておくと、気温が穏やかになるとまた葉っぱが出てきます。

葉っぱが枯れてしまったからと言って、「枯れた!」と処分してしまわないようにしてください。

葉っぱが枯れたときは水やりを控えめに

セネキオ・バルベルトニクスの葉っぱは、気温が穏やかなとき、水のやりすぎになっていなければ長めに育ちますが、水やり頻度が多すぎるとあまり長くなりません。

気温が穏やかなのにしげっしげになかなかならないときは、水やりスパンをもう少し長めにしてみましょう。

また、葉っぱが枯れたから、水やりしなくちゃ、というのは勘違いなので、注意しましょう。

葉っぱが枯れたときは、水やりを控えめに乾燥気味にして、また葉が出てくるまで待ちましょう。

2019年11月7日 葉っぱが伸びてきたバルベルトニクス

秋風がふいてくるようになって、ようやくセネキオ・バルベルトニクスの葉っぱが長く伸びてきました。

ちゃんと葉っぱの中央に線が入っているのがわかります。

葉がまだ出揃っていない茎の先端もありますが、そのうち伸びてくるのではないかと思います。

2019年11月25日 その後のセネキオバルベルトニクス

11月7日とさほど変わらないのではないかと指摘されそうですが、葉っぱの茂り具合・伸び具合が若干UPしています。

アップにしたとき、茂り具合の違いも判りますし、枝の途中からひょっこり芽を出している葉っぱも見られます。

寒くなりすぎる前に簡易温室に置き場所を変えて、ぬくぬく越冬させる予定ですが、浜松ではまだ気温が高いので、二の足を踏んでいますが、12月になる前に簡易温室に移動させる予定です。